感想メモ

2002年11月04日(月) ハリー・ポッターとアズカバンの囚人  J・K・ローリング

松岡祐子訳 静山社 (1999)2001

STORY:
2年目の夏休みを再びダーズリー一家とともに過ごしているハリー。マージおばさんに両親の悪口を言われたハリーはつい魔法を使ってしまい、ダーズリー家を飛び出す。ハリーは夜の騎士(ナイト)バスに乗ってロンドンへ向かうが、そこには魔法省のファッジが待っていて、ハリーはおとがめなしにロンドンのホテルに泊まることになる。殺人鬼シリウス・ブラックがアズカバンから逃亡中でハリーを狙っているためだった。ホグワーツの新学期が始まるが、シリウスの侵入を防ぐために学校には吸魂鬼(ディメンター)が投入され、ハリーたちはまたもや少し不自由な学校生活を余儀なくされる。

感想(ネタバレあり):
 「ハリー・ポッター」の3巻目が、「指輪物語」を読んでいる途中でまたもや入ったのでこちらを先に読むことに。やっぱりものすごく面白いし、すぐに読める。何となくだけれど、この作品は1巻よりも2巻、3巻と進むにつれてハリーの父親やヴォルデモートの謎などが少しずつ明らかになっていって、段々世界に引き込まれていくような気がする。これがハリー・ポッターの人気の秘密かもしれない。

 毎回伏線もしっかり貼られていて、あとから、ああ、そういうことだったのかと思うところが多く、大人でもかなり楽しめる。それからイギリスの学校生活とか習慣がわかるようなところも私には楽しい。

 しかし、いまどきの中学生くらいの子ってそんなにお菓子が好きなのかなー? ハリーやロンはどうもすごくくだらないお菓子が好きみたいなんだけど・・・。ホグズミードに行く話でもお菓子を買ってくるとかそういう話題が多い。私はと言えば、中学生くらいの頃にはお菓子なんてどうでもよかったような気がする。パチパチくんとか変わったお菓子がはやったこともあったけど、そういうのは小学生の頃の話で、中学生くらいではそういうのにはあんまり興味がなかったけれど、彼らはとても幼いのかなーと、それをいつも思ってしまう。大体魔法のお菓子ってあまりおいしそうなものはないんだよね、書いてあるものを見る限りでは。

 今年はきちんとホグワーツ特急に乗れたハリーとロン。新入生以外の子たちがどのようにホグワーツに入るのか初めて知った。でも、マクゴナガル先生に呼ばれてしまって組み分け帽子が寮生を選ぶシーンが見られなかったのは残念だった。

 ルーピン先生、シリウス・ブラック、ピーター・ペティグリュー・・・このへんの絡みがなんだかとても複雑で難しくなってきているので、一回読んだだけだと何が起こったのかわからない部分もあったけれど、でも、複雑だからこそ面白いというのはあると思う。

 にしても、最初から7冊の予定で、ハリーのお父さんの謎とかそういうことも考えられて物語が作られているのだとしたら、やっぱりすごいことなのかもしれないと思う。

 それから、ハリーとマルフォイというのは、どうもハリーのお父さんジェームズとスネイプ先生との関係とそっくり。というか、どうもこのハリーの学年の生徒たちとハリーのお父さんの学年の生徒たちの関係が似ているということは、やっぱりハリーはヴォルデモートといつか決着の日を迎えるのだろうと思わせるに十分だと思う。ペティグリューとネビルが似ているような気がするけど、ネビルは今後どうなるのかな? 少し気になったりして。

 最後にルーピン先生が学校を去ったこと、シリウスがハリーと一緒に住むことができなくなったことだけが残念でならなかった。でも、いつかシリウスの汚名が晴らされてハリーとともに住むことができる日がやってくるのかな?

 まあ、時々こんなことって?と思うシーンもなくはないのだけれど、やっぱり面白くなってきたと思う。4巻が最近発売されたけれど、このあと5〜7巻まではまだ発売されることも1年以上はないと思われるし、すごく待ち遠しいような気がする。あと、今回は魔法新聞みたいなのが入ってなかったんだけど、あの小さな紙切れもすごく面白くて好きだったので、あった方がうれしいと思った。


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