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終わりなき戯言
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2005年10月23日(日)
【サッカー】リーガ。

<今日の更新> ○戯言No.653

7節と8節の試合のレポをお送りします。
8節からご覧になりたいかたは→8節



7節「魔術師復活?」
vsデポルティボ・ラ・コルーニャ @リアソール
どうのもこうにも調子のでない我がバルサ。
勝ちきれない試合が続いています。
アウェイでベティスに快勝して波に乗るかと思われた前節。
サラゴサに思わぬ苦戦を強いられました。
(エトーの終了間際のゴールで引き分けに・・・)

さて、8節。
イルレタ長期政権から新体制になり、補強もうまく進まず戦力的に充実したとは
思えないものの、リーガでここまで好位置につけている
デポルティボ・ラ・コルーニャが相手。
しかもリアソールでは圧倒的な強さを誇る相手です。
久々にデポルを見て、思ったんですけど、
やっぱりこのチームは「バレロン次第」だなぁと思いました。
低迷した昨期、モチベーションもコンディションも最悪でした。
ところが、この試合のバレロンは凄かった。
スペインのジダンとまで言われた司令塔が復活した感があります。
先に復活したのはデポルの魔術師。

<前半>
どちらかといえば、バルサ押し気味で進んだ試合でしたが、先制点はデポル。
この日絶好調のムニティスのものすごく強烈なミドル。
それがポストに当たって跳ね返ります。それを走り込んできた
バレロンが押し込んでの先制点でした。
その後も、トリスタンのポストからバレロンが飛びだしてゴールを
狙うなど、復活を印象づけました。

バルサは細かくボールをつないでデポルゴールに迫るものの、
コロッチーニ、アンドラーデ、更にはこの日カバーリングで
目立っていたマヌエル・パブロ。中盤でもセルヒオらが
ねばり強く守備をしていたためなかなか崩せません。
それでもエトーが個人技でなんとか打開を図りますが、得点ならず。

このまま終わるかと思われた40分過ぎ。
バルサの魔術師ロナウジーニョが目覚めます。
左サイドでボールキープ。そこから中央に折り返すと、
エトーが見事なトラップからワンタッチでデコに預け、
デコはすぐさまリターン。速くて、美しいワンツーにさすがに
コロッチーニもついていけず、エトーがフリーでシュート!同点に追いつきます。

更にロスタイム。
最終ラインから右サイドにロングボールが入ります。
エトーはカプデピラを背負いながら反転して完全にフリーで
走り抜けます。それに呼応するかのように中央にジュリ、
逆サイドにはロニーが走り込みます。
右から折り返すと、中央のジュリはスルー。
ロニーがボールを持ちますが、シュートコースがなかった。
ボールをトラップした時点で、デポル守備陣は人数足りていました。
ラインも揃ったし。駄目かと思いましたが、魔術師でした。
エラシコでマヌエルパブロを一瞬で交わすと、GKモリーナが
動き出す瞬間に右アウトサイドで流し込みました。
こちらの魔術師も復活です。5分間で逆転。
後半に臨みます。
<後半>
後半は前半終了間際の勢いそのままにバルサが攻めまくります。
開始早々からエトーが個人技で持ち込んでシュートまで行くなど
圧倒的な攻めの時間。追加点は5分過ぎ。
エトーのスルーパスに2列目から飛びだしたデコを
モリーナが倒してしまい、PKゲット。
これをロニーが落ち着いて決めて3−1。
その後も、阻まれはしましたが、前半終了間際のリプレイを
見ているかのようなアウトサイドでのシュートもあり。
コンディションも整ってきたかなと思いました。

昨年のバルサならここで決まっていたはずなんです・・・・
一人のせいにするわけではないのですけれど、エジミウソンの
ミスがここまで目立つような気がしてなりません。
前半でイエローをもらっていたマルケスに代わって出ていた
エジミウソンですが、どうもボールの収まりが悪いんですよ。
デポル反撃ののろしになったムニティスのシュート。
これも自陣でエヂミウソンがボールを奪われたところから始まっているんです。
まあムニティスのシュートはとんでもなくスゴイものだったので
仕方ないとしても、奪われ方がまずい。

結局このゴールで勢いに乗ったデポルはホームの大声援を受け、
後半41分にルベン・カストロがこぼれ球を押し込んで同点ゴール。
引き分けに終わりました。勝てた試合だったのに・・・

<最終結果>
デポルティボ・ラ・コルーニャ 3−3 バルセロナ
10分 バレロン 【DEP】
40分 エトー(デコ)【BAR】
45分 ロナウジーニョ(エトー)【BAR】
51分 ロナウジーニョ(PK)【BAR】
72分 ムニティス(セルヒオ)【DEP】
86分 ルベン・カストロ 【DEP】
ネスタッチ的MIP ムニティス
右に左に捕まえきれなかった。反撃ののろしとなるシュートも
先制点のきっかけとなるミドルも見事




8節 「カンプ・ノウの悪夢再び?」
vsオサスナ @カンプ・ノウ
ホームにここまで2位と好調なスタートをきったオサスナを迎えての試合。
リーガでは初先発となるリオネル・メッシがスタメンです。
ジュリに代わって右サイドということでしたが、前線の3人はめまぐるしく
ポジションを変えていたので、純粋な右WGという形ではありませんでした。
まあプレイスタイルもジュリとは違うので、いいんですけどね。

オサスナがなぜ好調なのかよくわからなかったのですが、試合を見て分かりました。
前線から最終ラインまでが非常にコンパクトに整備されており、
組織的な守備がなされていたからです。
バルサもポゼッションは高いものの、最後のところで守られるという展開。

<前半>
ポゼッションでは7:3とオサスナを圧倒。危ない場面もない代わり、
きっちり守られたという見方が正しいかも。
時間が進むにつれて目立ってきたのがメッシでした。
右に左に中央にと顔を出し、切れ味鋭いドリブルでつっかけてミドル、
ドリブルからスルーパスと持ち味を十分に発揮していました。
26分ショートコーナーからつないだボールをデコがセンタリング。
これに合わせたのもメッシでした。完全にフリーできっちりとらえたものの
バーを直撃で、惜しくも得点はなりませんでしたが、得点の予感は漂いました。
その後もこぼれ球を拾って、ドリブルでDFの間をすりぬけるなど可能性を
感じさせるプレイを連発。ただもんじゃないです。こいつは。

組織的な守備でなんとかオサスナが凌ぎきった前半でした。

しかし、「悪夢」が・・・
20分過ぎ、まず一つ目。ベレッチが特に接触プレイではなかったようですが
負傷交代。エヂミウソンがイン。マルケスがCBに。オレゲールがRSBに。
更に終了間際。デコが負傷交代。ファン・ボメルがイン。
昨年もカンプ・ノウでの試合で負傷者を多数出し、苦しいシーズンを
送ったので悪夢再びかと思いましたが、ファン・ボメル、エヂミウソン
といったところがベンチにいるのは心強い。

<後半>
開始早々にメッシが見せます。センターサークル付近で最終ラインからの
クリアボールをトラップすると、あっという間にトップスピードに乗り、
するするとPA内へ。GKもワンステップで交わしてシュート!
しかしDFが戻ってきていてなんとかクリア。
それにしてもわずか10秒たらずで見せてくれました。これは
マラドーナの再来とか言われるわ・・・

直後のCK。キッカーはロニー。
オサスナDFがまだメッシのプレイで混乱を来しているうちに早めにリスタート。
これが、なんとフリーでゴール前のエトーに。エトーは楽々と合わせて先制点!
ある意味メッシがお膳立てしたとも言え無くもない得点でした。

7分
シウビーニョがロニーにパスを預けると、ロニーはワンタッチでヒールパス。
これにきっちり反応しているところがすごい。
シウビーニョはトップスピードで左サイドをえぐり、内に切れ込んで
グラウンダーのパス。GKリカルドがなんとか触って事なきをえようと
しますが、こぼれ球に反応したのがまたもエトー!
つま先で流し込みました。これで今期9ゴール目。

その後は攻めるしかなくなったオサスナを後目にバルサが余裕を持って
パス回しをし、更にロニーの個人技もたくさん見られるバルササポには
たまらない試合展開。守備も前節までのような不用意なほころびは感じません
でした。

前半での激しいプレスがだんだん効かなくなったオサスナに攻め手は
ありません。ミロセビッチのミドル、ウェボのポストなど攻め手は限られてしまいました。

後半35分エトーに代わってジュリ投入。
41分にはメッシとロニーの2人でDFを翻弄。メッシが柔らかいシュートを狙いますが、惜しくもGKキャッチ。
強く撃ってもよかったかなぁ。

43分 オレゲールが右からあげたクロスロニーの背中に当たってこぼれます
(ロニーのねらいなのかどうか・・・)
それに猛然と反応したのがジュリ。落ち着いて流し込みとどめの3点目。

結局3−0の勝利。暫定ですが、4位浮上。
<最終結果>
バルセロナ 3−0 オサスナ
46分 エトー(ロナウジーニョ)【BAR】
52分 エトー 【BAR】
88分 ジュリ(ロナウジーニョ?)【BAR】
ネスタッチ的MIP リオネル・メッシ
得点はあげられなかったものの、存在感は抜群。決定的な仕事を何度も
やってのけました。若さからくる勢いもあり、ただものじゃない風格を
感じます。ロニーとのコンビがあってくればロニーへのマークも
薄らぐはずなので、これはバルサにとって大きな戦力になります。
ジュリも気が気ではないでしょう。



この7.8節を通じて、まずロニーのコンディションが整ってきたのが
何よりも大きいです。デポルのDFもオサスナのDFもキリキリマイでしたから。
あとはエトーの決定力、メッシの台頭など今後に期待が持てます。

W杯予選のプレーオフの関係で、日程が繰り上がって
10/26(水)に11/9分のリーガを開催することになったようです。
ということで、次節はカンプ・ノウでマラガとの試合。
ここでもホームということもあるので勢いにのって欲しいです。
クラシコまでに勝ち点を少しでも積み上げて欲しい。