傷心の理 - 2007年03月07日(水) 白い壁に染み付いた、誰にも見えない夢。 理想はいつまでも遠く届かないところにあって、私を締め上げる。 孤独すら辟易とさせる感情のひとつに過ぎない。 うつつを抜かした阿呆の顔を指先でなぞり、にやりと口元を歪めた。 限りある人の時間をこのように過ごすことを選んだのだ、此奴は。 私もまた離れられない処まで来ている。 けれどまだ溢れる願いを捨てるわけにはいけないのだ。 殺伐とした街は心をもそうさせる。 此処を、此奴の傍を、終の棲家をするにはまだ早すぎるから、 残り香すら味わえないくらいに存在を消して、いこう。 悲しみやら絶望やら寂しさやらに、此奴がまみれることは判っていたけれども。 (どうして私は人を傷つけることだけはこんなに巧いんだろう。) ...
|
|