初日 最新 目次 MAIL HOME


ロクデナシ日記
ayanomimizuku
MAIL
HOME

2005年10月03日(月)
浮き草

先日「風の前奏曲」という映画の試写会に行ってきました。
タイの映画で、今まさに死に行こうとしているラナートというタイの
伝統楽器奏者が、自分の人生を振り返るというストーリー。
最近ではめずらしいCGを一切使っていない作品で、とても素朴でいい
映画でした。
タイには第2次世界大戦の時、近代化を進めるあまり、タイ古来のものが
一切禁止された時期があったそうです。
それはラナートをはじめとるす伝統楽器の演奏も禁じるものだったのだ
そうです。
この映画の主人公・ソーンはラナートのカリスマ奏者で、彼の晩年に
伝統楽器の演奏が禁じられたわけですが、彼は「伝統音楽は人々の根っこだ。
その根っこがしっかりしていれば、どんな嵐がきても倒れることはない」
と、伝統音楽を守ろうとしています。
彼はけっして近代音楽を否定していません。
ピアノにあわせて演奏するシーンなども出てきますし、とても考えが柔軟
です。
私はこの映画を見て「日本ってなんて根っこのない国なんだろう」と思った
んです。
とても柔軟に新しいものを取り入れてきたと思います。
でも、その一方でいとも簡単に今までの伝統を捨ててきたな、と。
日本には次世代に伝えるべき伝統がない。
これでは「日本らしさ」など、どこに残るのでしょうか?
こんな根っこのない国、誰が信じられるのだろう?
今、リサイクル活動をなさっている外国の方が、日本の「もったいない」と
いう言葉にいたく感銘を受けて、自分たちの活動のスローガンに
「MOTTAINAI」という言葉を使ってくださっているという記事を
読みました。
この「もったいない」という心、日本人それも次世代を担う人たちにあるの
でしょうか?
まず、私たちの世代がすでに親たちから伝統をうろ覚えでしか伝えてもらえ
なかったのに、こんな私たちが自分の子供たちに伝統を、日本を伝えられる
のでしょうか?
やはり日本は、アメリカ合衆国の日本州となってしまうのでしょうか?