「ちょっとこっちに来て〜」 数分前に玄関から外に出た長男。 登校を急ぐはずなのになぜか私を呼んでいる。 前に1度遅刻を体験しちゃった長男は少しだけ心を入れ替えたのか ギリギリの7時半自宅発なんてことはなくなってるからちょっとだけ気持ちにも余裕があるらしい。 私だって忙しいんだけど何回か声が続くから外に出てみると「ヒルがいるよぉ」 長男に導かれて確認するとお隣さんとの境の塀に縦向きに1匹。 「ヒルって血を吸うあれ?」 ハンマーシャークみたいに一部が横に飛び出てるけど 全体としたらミミズみたいに細長くて長さが10cm程の黒っぽいやつ。 長男の説だと横に広がりを見せてる方が頭だとか。 確かにしばらく観察を続けると頭らしき方から少しずつ進んでいる気もするし。 って何で我が家にヒルがいるわけ? しかも動いてる1匹だけじゃなく郵便受け近くの駐車場には死んで干からびかけたもう1匹。 死んじゃってるからか本来の姿なのか塀にへばり付いてるのより若干細くて短めな感じ。 「これってパパがスプレーか何かで殺したのかな?」 同じような形のヒルがすでに息絶えてたから一足早く出勤した旦那が何かしたと思うのは自然の成り行き。 万が一旦那じゃないとしても旦那と同じバスで日帰り旅行に出かけた義母の仕業かもしれないし。 朝の登校&出勤前でお互い忙しいけどしばしヒル談義。 素朴な疑問なんだけどそもそも何で長男がこの物体をヒルって思うわけ? だいたいヒルって言えば血を吸う生き物ってイメージしかないんだし 私だって見たことがないから正直ミミズの亜種としか思わなかったんだし。 「どこから出てきたのかな?このまま放置しておいたら増えちゃうの?」 初めて見る生き物に疑問の種は膨らむばかり。 とりあえず今日のところはちょっと様子見ってことにして長男は自転車で駅に急いだんだけど。 で、それから30分と経たないうちに今度は次男と私が家を出る時間。 さっき長男と私が確認してたことを次男は知らないから「ここにヒルがいたんだよぉ」って次男と再び。 だけどさっき壁を動き回ってた大きい方はすっかり姿を隠しちゃって。 植木鉢の裏側にでも消えちゃったのかもしれないなー。 「僕も見たかった」って次男に干からびてるのを一応示したんだけど。 それにしても自宅にヒルだなんて物騒って言うか。 ヒルについて調べたのは当然のこと。 それによれば私達がイメージしてるヒルはチスイビルとかヤマビルって血を吸う種類。 血を吸うヒルはミミズと同じ環形動物で雌雄同体。 でも今朝我が家に出没したのはコウガイビルって言って血を吸わない種類のものらしい。 雨上がりの公園や庭に出没するらしいからこれまで気がつかなかっただけかもしれないし。 で、コウガイってのは公害でも郊外でもないんだって。 私が鮫の頭みたいって思った部分が昔ご婦人が髷に挿して飾りにしてた櫛=笄に似てるって由来。 しかも今日見たのは黒っぽかったけど黄色とかオレンジとか色も様々だし1mを超えるものもいるんだとか。 我が家に出たのが10cmのだったからよかったけど1mだったら卒倒しちゃうぞ。 で、念の為帰宅した旦那にも今朝のヒル騒動のことを伝えたんだよねぇ。 でも私達の予想を裏切ったって言うか旦那はヒルがいたことさえ知らなかったんだって。 それにしても子供達の何倍も生きてるくせに子供に教えてもらうことの多いこと。 子供達の知識の豊富さには脱帽だぞ。
|