宿題

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2005年07月21日(木) 悪童日記(8月7日)/水道橋博士
よし、しっかり眠った!と思ったら、
起床、朝2時半だった。まったく、どうなってんだ。

小野家、赤江家、マキタ家と車3台に分乗、
7時出発、 国営ひたち海浜公園へ。
「ROCK IN JAPAN FES.2005」

マキタスポーツは、もともと、俺と一緒に随行し、
家族サービスの予定だったが、
ハチミツ二郎が椎間板ヘルニアで緊急入院のため、
急遽、東京ダイナマイトの代役で出演者に。

外環から常磐道、北関東自動車道を経て茨城を目指す。
俺、赤江くん(玉袋)と二人乗車で、
漫才ネタ合わせしながら。

渋滞ありつつも約3時間半で到着。

アーティスト・エリアにあるプレハブ楽屋へ。
シャカと一緒。
そして隣接する広大なるグラスステージへさっそく。
丁度、11時から渋谷陽一氏が開会の挨拶中、
オープニングアクトのサンボマスターの舞台袖に。
出番直前のメンバーと短く談笑。

サンボの演奏始まり、俺、ロックフェス初体験。

これだけのイベントを前に、
「ロックよ、ありがとう、アーティストありがたや」
と、なりがちなものだが、
そこまで、ロックを信奉しない俺には、
親子連れ、カップルに向け、
「アーティストより、子供や、恋人が偉い」
と語る、 山口くんのMC、相変わらず秀逸。

出番終わるまでは、なかなか楽しむという気にもならずだが、
アーティストエリアの芝生に寝転がり、日光浴。

1時より、例年通り、グレートアントニオ作成の、
キッド新作Tシャツに着替え
(毎年、こうしてTシャツを作ってくれる 井上きびだんご君に感謝!)
DJブースに移動。

芸人部門の時間。
マキタスポーツ、シャカ、俺たち、の順。

マキタスポーツ、矢沢永吉の衣装で、ギター抱えて登場。
代役でありながら、
もともと、バンドを率いているだけあって、
そのネタは音楽性が高い。
何度も、俺も、この日記で、ロックフェスの客前こそ、
マキタスポーツが最高にウケるはずだと推薦してきたが、
案の定、本人が戸惑い、照れるほどの凄まじいウケ方。
俺自身、マネージャーの如く、どんなもんだい!と得意気で嬉しくなった。

営業スタイルのネタのシャカを受け、
俺たちは、あえて客いじりなしのストロングスタイル、漫才を20分。
サザエさん〜卒業の流れ。
漫才が、この場所に適しているとは思わないが、
兵庫氏の熱烈なる要望を受けて……。

客ノリ、最初から爆発。
舞台袖には、サンボマスター。
サンボを楽しませてやろうと、随所に彼らのネタ入れながら。
しかし、このステージ、風の抜けが無く、
今まで体験したことの無いような灼熱地獄。
二人して、大量の発汗、加齢臭を発散。
途中で銀杏のステージ始まり、音が進入し、客の意識拡散。
音楽とは別種の観客が陶酔するような漫才独特のグルーブ感、
出してみたいと思っていただけに、ちょっと残念。

ネタ終えると、今度は、グラスステージに移動。
銀杏BOYZ、ステージ中。
ヴォーカルの峯田くん、俺たちの『お笑い男の星座2・私情最強編』を
ブログで激賞してくれたりで、「近々逢いましょう!」
と、サンボを通じて伝えてあったが、ここが初対面に。

弾き語りながら、風になびく、峯田くんの長い髪、
うっすら滲む佳麗なる汗。
俺たちの加齢臭漂う汗とは大違いだ。

舞台袖の兵庫氏、
「スイマセン、漫才見れなくて……
 銀杏が危険なので、ここに張り付いてないと……」
と、てんぱった様子で舞台を見つめている。
何かが起こるのか?

峯田くん、恍惚の表情から全裸になり、
ドラムセットにダイブ。

そして、フリチンのまま、係員にお嬢様抱っこされ、
半失神の状態で、俺の横を通り過ぎて行く。
一応、むきだしのチンチンに「はじめまして!」
と挨拶しておく。
なんて、カッコ悪くてカッコいい、出会いだ。

後から、
「あれって自己陶酔型のアーティスト心理ですかね?」
とマキタスポーツ。
「いや、俺たちだって、客前で熱湯風呂があれば、
 後先考えず、飛び込むだろう。
 アーティストにとっての自己愛の熱湯風呂だよ」と解説。

騒然とする会場に、猫ひろしと共に3人で登場。
まるで紅白歌合戦の合間に出てくる大介・花子のよう。

「今のステージ見ていると、
 井手らっきょに仕事はないはずだなぁ」と壇上で第一声。

4万5千人の観衆の前で、サイン会告知のはずだったが……。
4万5千人の「そうですねぇ!」と叫ばせるアルタごっこや、
「最高ですかぁ!」「マンセーッ!」と叫ばせる、教祖さま遊びを。
まるで、金日成のパレードだ。
しかし、肝心のサイン会の告知は忘れていた。
いったい、何しに出てきたのか。

書籍、物販ブースに移動。
15時からの『本業―タレント本50冊、怒涛の誉め殺し!』握手&サイン会。
果たして、お客さん、来てくれるのかと思っていたら、
用意した100冊をあっと言う間に完売。
いやはや、ロックステージに比べれば、
なんとも地味で牧歌的な風景。
芸人だったら、ロックに負けじと声を張り上げて叫べばいいところだが、
声を抑えて、頭を下げ、握手する姿は、
巨大原発の横で華やかなる爆発を繰り広げるロックと対照的な、
ささやかな、かすみ草の如きイベント。

そして、最後尾には、サンボの山口くん、木内くんが、わざわざ。
嬉しかったなぁー。
この本、最後の一行は、サンボマスターに捧げているのだから、
本にとっても俺にとっても、感激なイベントだった。

仕事は終了。
後は、レクリエーション&家族サービス。

それにしても今更ながら、その規模、出演メンバーなど考えれば、
凄いイベント。
裏方仕事の果てしなさを思えば、頭が下がる。

しかし、アーティストエリアは、竜宮城か、天国か。
飲み放題、食べ放題の上、マッサージルームまで完備されているのだ。

サザン、エレカシ、元ちとせ、カエラ、民生、アジカン、
小山田、曾我部、ピーズ、教授などが
行き交う、死後の世界のような芝生の上を眺めていた。

しかし、この、茨城にいるロックの神様たちは、
俺が知る、浅草ニューイヤーロックフェスの神様とは大違い。
浅草常盤座の楽屋では、体育会系、挨拶が飛び交い、
ドキュメンタリーを撮る、崔洋一監督の怒号が乱れ飛び、
縦社会というかヤクザ社会そのものであったが、
ここでは、相互にほとんど挨拶も無く、
神様が、青い芝生の上をすれちがっていく。

楽屋の昇り階段で、サンボの近藤くんと、その光景を眺めながら実況。
「ここは、勝ち組の天国ですけど、
 一枚、壁をへたてると、灼熱地獄のなかで、
 ホースで水を巻かれて喜んでいるわけなんですよ」
とまるで他人事のよう。
「ぼくらは、芸人さんには、ちゃんと挨拶するんですけど、
 他のアーティストとは一切、口効かないんですよぉ」などと。

今まで、近藤くんとは、あまり話していなかったが、
ビバリー昼ズ、ゲスト出演時のトークで判明したが、
独特のフラぶりの持ち主。

サンボの山口くんと、峯田くんがわざわざ楽屋へ。
しばし、トーク。
笑い話に、ゲラゲラした後、
「いや〜。なんか気が晴れましたぁ」と峯田くん。
実は、それまで峯田くん、開チンのため、警察の事情聴取の後とは知らず。
これから出頭とのこと。

「俺みたいなバカは、ああいうこと、やっちゃうんですよねぇ」
と落ち込んでいる様子も、まるで江頭2:50のよう。

俺も、昔、芸人らしい遊びが高じて、書類送検されたことがある。
たいしたことじゃないと思っていても、
自分はともかく巻き込まれる、廻りの皆に申し訳ないことになるのだ。
未来が見えているようで、落ち込むなよ!と言いたくなる。

久々の対面となる、教授にご挨拶。
「DJ?」
「漫才です」
「ええ!? どうやって?」
「マイク一本で……」と言ったら、笑っていた。
子供、一歳、最後の日、
博士と教授に挟まれて、記念撮影。

ステージ終わりのポカスカジャン、梅垣義明、猫ひろし、
一行とも、記念撮影。
子供、なにやら、サーカスにさらわれたよう。

アジカンのゴッチも昨年から赤江くん(玉袋)親子と 知り合いの様だが、
わざわざ、俺にも、礼儀正しくご挨拶に。

サザン桑田の念入りなストレッチを見ているだけでも、値打ちモノ。
そして、オオトリ、サザンのステージ、途中まで見て、
帰りの混雑さけて、散会。


★悪童日記(8月7日)/水道橋博士★

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