宿題

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2001年05月04日(金) はる/室生犀星

おれがいつも詩を書いてゐると 永遠がやってきて ひたひたに何かしらなすっていく

手をやって見るけれど すこしのあとも残さない素早い奴だ

おれはいつもそいつを見ようとして あせって手を焼いてゐる

時がだんだん進んで行く おれの心にしみを遺して おれのひたいをいつもひりひりさせて行く

けれどもおれは詩をやめない 

おれはやはり街から街をあるいたり 深い泥濘にはまったりしてゐる


★はる/室生犀星★

マリ |MAIL






















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