○プラシーヴォ○
目次|←どうして?|それから?→
「俺の体が目当てだったんだな…」
ベッドの端に座り、 ぷかっとタバコの煙を吐きながら ハム男は静かに笑った。
そう! 私はハム男の体が大好き。 一緒に部屋にいる時は、 隙あらば、ハム男のパンツをひきずりおろして ほとんど肉のないすべすべのお尻を触る。
サッカーをしているおかげで 痩せているけど、意外と筋肉質。 ふとした時に盛り上がる腕やふくらはぎの筋肉に うっとりと見とれる。 このままカラッと油で揚げて食べちゃいたいくらい。
ハム男がグースカ寝ている時、 目からビームが出そうなほど熱く見つめ続ける。
視線と共に私の手はハム男の体をなぞる。
胸とおヘソの間がかすかに6つに割れている。 おヘソの下は若干柔らかくてお肉がつまめる。
その下は…今はこっくりと首をたれて ハム男と一緒にグースカ眠りこんでいる。
指でつまんで、真正面から見てみる。
( 人 ) ←分かる?
なんか、顔みたい。 ゴマフアザラシとか、リスとか…。
神様が置いたとしか思えないほど グッドポイント、私のすぐ横に油性ペンがあった。
キュキュキュ、キュ〜 お絵描き、お絵描き、楽しいな
(・ω・)
ぶーーー! 可愛い!!
ハム男は寝てるけど、息子は起きてるね。
芸術欲を満たされた私はすっかり満足。
パンツの中にそっとしまって、 私はそれきり、パンツの中の人面チ○コのことは 忘れ去ってしまった。
しばらくして、ハム男も目を覚まし、 手に手をとって、車で数分のところにある 大きな大きなお風呂屋さんにいった。
先に上がって待っていた私に向かって、 真っ赤になったハム男が駆け寄ってきた。
服を脱いだ瞬間、笑顔の息子がパンツの中から現れて、 一瞬、自分は頭がおかしくなったのかと 思ったという。
「血が出るほどこすったら落ちたけど、 お湯につかったら死ぬほど痛かったぞ!!」
「せっかく※落ちやすいように油性ペンで描いてあげたのに なんで怒るのよ!」
「…いや、お前の言い訳、間違ってるよ」
チッ(舌打ち)。 ちょっと見ない間に賢くなりやがって。 今度は油絵の具でコッテリ絵を描いて、 写真撮って年賀状にしてやる!!
注※ 飲み会の時に顔に落書きされまくったことのある私。 その時、水性ペンで描いた落書きだけが どう洗っても落ちなかったので、 『ほっぺにうずまき、瞼の上に目 鼻から鼻毛、アゴには腹話術の人形のような線』 がついたまま、似たような顔の友人と電車で帰ったという 苦い思い出がある。
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