○プラシーヴォ○
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2001年09月14日(金) ママ

「結婚したいの?したくないの?」

ちょうど、3個めの餃子を口にいれたところだった。
じゅわじゅわと溢れる肉汁を飲み込みながら、
母の方を見る。

母は食器を洗いながら、首だけをこちらに向け、
質問したまんまの顔で私を見てる。

「今の苗字が珍しくて大好きだから
それ以上の変な苗字の人としか結婚しないの」

私がそう言うと、母が笑う。

「やだあ、私もパパと結婚するときそう思ってた!
自分の苗字が大好きだったのよ!」

親子だなあ。

そして、いつの間にか私を産んだ時の話をしだした。

へその緒が二重にも三重にも首に巻き付いていて、
産まれた後もまったく泣かず、
産婆さんにお尻をしこたまたたかれ
ようやく声を出したこと。

産まれて1日たっても
体が鮮やかな紫色で、今にも息がとまりそうだったこと。

「もし、子供を産んだあと虐待しそうになったら
とりあえずママのところへ持ってきなさい
あと1人くらい育てられるから」

だから、もう中絶しちゃだめよ

そう聞こえた。


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