夏 色 南 風

  2005年05月31日(火)  ちょっといいこと


月曜の朝から雨。
週の始まりなのに気が滅入る。


雨の中、横断歩道を渡りたいけど渡れずにいる人がいた。
(中年女性だったと思う)
往来する車がなかなか途切れないようだ。


強く降る雨の中あまりにも不憫と思い、
僕もちょっと急いでいたが、車を止めた。


が、その人は『車が止まって当たりまえ』という態度。
こちらを睨みながら(そう見えた?)悠然と歩いて行く。
ついに最後まで何の意思表示もなく反対側に消えて行った。


そりゃ相手はこちらの事情なんて知らないし、
お礼だって求めるものではない。
でもこんな時、会釈するとか、手を挙げて挨拶するとか、
ちょっとしたお礼の方法があると思う。


人間が出来ていないし、心が未熟なので、気分が悪かった。
でも『お礼はあって当たりまえ』という
いやらしい期待をしたと思う。
ちょっとした偽善だ。



その1時間後、帰り道での事。
逆方向から同じ道を戻った先ほどの横断歩道に
小学校低学年くらいの女の子がたたずんでいた。
やはり渡りたいけど渡れずいるようだ。


さっきの気分の悪さもあるが、
やはり雨の中、渡れないのはかわいそう。
車を止めた。

女の子はその小さい体を精一杯折り曲げて
僕に会釈をしてくれた。
そして小走りに反対側へ向かって行った。


1時間前のイヤな気持ちは雨雲の彼方へふっとんだ。


今日は寒い雨の中、あたたかい気持ちで過ごせたよ。
僕の方こそあの女の子にお礼を言いたい。



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