singersong professor KMの日記

2011年07月09日(土) 既得権益

 今朝テレビで「ウェークアップ」というニュース・バラエティ番組を見ていたら、原発問題について興味深い発言があった。

 山崎直子(宇宙飛行士)さんが今回の事故に関して、スペースシャトルの事故などでもそうだけれども、事故が起こったら、それは氷山の一角であって、見えているのはほんの一部だ、見えていない深いところから調べないと問題解決には至らないと言われていたのに、納得した。根本から明らかにしないといけない、表面上原発を止める止めないで言い争っても仕方ない,というような趣旨の発言をされていたのには、さすが科学者の発言だと納得した。

 竹中平蔵氏も原発関連予算が4000億円超もあり、自然エネルギー関連予算はそれと比べて遙かに少ないし、また原発関連予算は科学研究費予算より遙かに多いというようなこと言われていた。それから推測できることは、原発関連予算が既得権益になっているだろうということだ。

 日本で現在閉塞感にさいなまれている理由は、これらの既得権益ががっちり固まって、身動きがとれないからだと思う。ゼロベースで考えないから、何も新しいことができない。原発以外でも、確かに既得権益にしがみつこうという人たちが多くいるだろうことは推測できる。経済成長期に形成された既得権益を、この難局でも誰も手放そうとしない。それが今の日本の閉塞状況の原因であろう。

 また竹中氏は現在の菅首相の思いつきのような政策であるが、反原発の1点に絞って総選挙をするという目的に向かって進めていると理解すれば、すべて理解できる言っていた。実は私もそう思っていて、昨夜そんなことを近くの人に話した。菅首相は反原発解散のチャンスを狙っているに違いないと思う。ただその点にのみ関心があるから、それ以外の問題でぶれても、それは主たる関心事ではないから、自分ではかまわないと思っているのだろう。さて、そのチャンスはやってくるだろうか。


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