singersong professor KMの日記

2007年11月21日(水) 実感通り

 大学生に対する調査結果が報じられていた(下記記事参照)。まったく実感通りだ。それなりの対応はしている。しかし,ときどき,これだけサービスして,サービスのしすぎではないか,かえって学生の自主的学習態度をそいでいるのではないかと悩むことがある。でも,そうしないと,講義がうまく進められないように思う。

 われわれ,企業経営について講義をするものにとって,実践的な講義を心がけるのは,ある程度,必要だと思っている。さらにそれ以上のものを教えようとしている。どこまでそれがくみ取って貰えているか,それはわからない。

 だから,社会人を相手にする講義はしやすい。何かをつかみ取ろうという気持で受講されている。講義しやすいはずである。ところが,若い学生諸君は必ずしもそうではない。目的意識が希薄だからだろう。なぜ大学で学んでいるのか,自分でもわからないのだろう。目的意識のない勉強などつまらないと思う。目的意識があるから,苦しくてもそれに堪えられる。目的意識がないと,苦しいと,難しいと,もう堪えられない。みんながみんなそうだというわけではないが。考えてみれば,社会的には大きなロスである。

 若い学生諸君に対する講義では,まず,動機付けから始めなければならない。講義に工夫もいる。しかし,その工夫が受け身の人間を作り出しているのではないかと,悩むわけである。下記記事を読んで,改めてそんなことを思った。

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「授業で全部教えてほしい」、大学生の4人に3人、東大の研究グループ調査。2007/11/19, 日本経済新聞 夕刊。

 大学生の四人に三人は「自分で勉強するより、必要なことはすべて授業で扱ってほしい」と考え、授業内容では「最先端の研究」よりも「学問の基礎」を重視している学生の方が多いことが十八日、東大研究グループによる調査で分かった。
 授業と直接関係のないことを、独自に学ぶのは少数派であることも判明。高度な専門知識を自ら習得するという学生のイメージからは程遠く、受け身の傾向の強い学生像が浮かび上がった。
 調査は今年、全国の国公私立百二十七大学の協力を得て実施。約四万五千人の学生が回答した。
 調査結果によると、意味があったと思う授業は「教養・共通教育」が四四%、「専門教育」は五九%。その内容については複数回答で「学問の基礎を教えてくれた」がトップの五五%、「実践的な知識や技能」が五〇%で「最先端の研究成果」は一四%だけだった。
 大学での学び方では「授業はきっかけで後は自分で学びたい」と考えているのが二五%だったのに対し、「授業の中で必要なことはすべて扱ってほしい」との考えが七四%に上った。「難しくてもチャレンジングな授業」を望むのは三四%で「自分のレベルにあった授業」を求めるのが六五%。「授業の意義や必要性は自分で見いだしたい」は三八%で「意義や必要性を教えてほしい」が六一%だった。


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