singersong professor KMの日記

2007年02月21日(水) 規制緩和の功罪

 スキーバス居眠り運転で多数の死傷者が出たことが最近報じられている。関連した記事を下記にあげておくが,要するに規制緩和で競争が激化し労働環境が悪化したことが原因だという。規制緩和により何が起こるかは,いわば「想定済み」のことであったはずだ。今になって騒ぐのもどうかと思う。トラック業界も同じ,というかもっとひどい。

 効率・経済性か公正かの選択肢の中で,効率・経済性をすでに選んでしまったわけだ。だから,突き放して言えば,起こるべくして起こったに過ぎない。これがいやなら規制緩和しなければよい。少なくとも,規制緩和を行うにしても慎重を期して行えば良かったわけだ。それができなかったことが問題なのだろう。しかし今や経済社会にビルトインされてしまっている。激しい国際競争もある。「悪貨は良貨を駆逐する」。これは今に始まったことではない。

 厳しい規制は当局に事前審査などの仕事をもたらす。官の仕事を取り上げたつもりの,規制緩和も立ち入り調査・行政指導などの官の仕事をつくる。官の焼け太りとなる。中庸はないものだろうか。

 いずれにせよ,今や立ち止まって考え直すべき時に来ていることは間違いない。今回の事件はそれを象徴しているように思う。

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<バス業界>労基法違反、行政指導4倍に 規制緩和後に急増
2月21日3時7分配信 毎日新聞

 厚生労働省の立ち入り調査で、労働基準法などに違反するとして05年に行政指導を受けたバス会社が全国で85社に上ることが分かった。規制緩和により新規参入が可能になった00年に比べて、4倍以上に増えた。大阪府吹田市で今月18日に発生した観光バス事故では、運転手の過労による居眠りが原因との見方が強まっているが、業界の競争激化による労働環境の悪化が背景にありそうだ。

 同省は毎年、内部告発や違反歴などを参考に、各地の労働基準監督署を通じてバス会社に立ち入り調査を実施。05年は調査した118社のうち85社が、労働基準法や労働安全衛生法などに違反していた。道路運送法改正で新規参入業者が増え始めた00年には20社、01年は25社、02年28社、03年72社、04年59社がそれぞれ行政指導を受けた。


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