今朝はバスの中で経営学部のA先生と出会ったが,話しこんだ。日本企業で,どうしてゆとりがないのか。たとえば,フランスのルノーなど4週間もバカンスで工場を止める。それでも回っている。ドイツ企業でも交替で休暇を取る。だから,13ヶ月分の人員を抱えていて,それで12ヶ月の仕事をするという。誰かが休んでいれば,別の人間がその仕事をするわけで,不正も起こりにくい。それに比べて,日本企業はぎりぎりで回している。ときには,ある仕事はその人が休んだら回らなくなる。その人に任せきりになるから,時に不正が起こる。
まさに,日本企業は信頼関係で成り立っている。日本的経営の美点とされている点でもある。しかし,不正には弱い。ぎりぎりで回っているだけに,バッファーがない。ゆとりがない。これなど,どこかの大学にも言える。性善説ですべての人が有能であるという前提(ありえないことだが)で組織が回っている。仕組み作りが下手である。人頼みである。ディペンズ・オン・その人である。下手な組織ほどそうである。日本企業でもそんなにひどいところは少ないかもしれないが,問題が起こってみると,そんな状態であったことが分かったりする。
監査の問題もそうである。日本企業では監査がおざなりになりがちである。今回の中央青山監査法人の例でも,それは言える。もちろん,金融庁が張り切りすぎている,という面もないわけではない。どちらもどちらである。仕組みとして,組織として,不正を防止する,そういうことを考えないと,誰かの責任に帰してそれでおしまいでは,いつまでたっても是正できないだろう。中央青山だけが問題なのではないはずである。仕組み作りをしないまま,処分だけ先行しても,再発は防げまい。
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