こんなニュースが飛び込んできた。ダイムラーによる三菱自動車支援打ち切りのニュースだ。最近,過去の設計ミスが発覚し,ダイムラーも嫌気がさしたのだろう。同様に外資が入った日産自動車との違いはどこにあるのだろうか。いずれにせよ,三菱自動車は厳しい局面にさしかかっている。
前期連結売上高約3兆8800億円というのは,トヨタ,日産,東京電力,富士通,JT,新日本石油,に次ぐ第7位の売上であり,第8位以下が,イオン,KDDI,新日本製鐵,関西電力などと続くのだから,これが破綻すれば,影響はかなり大きいはずだ。今後に注目したい。
−−−−−−−−−−−−−−−−−− 三菱自の支援打ち切り、ダイムラーが表明
【ロンドン=黒井崇雄】独自動車大手のダイムラー・クライスラーは22日深夜(日本時間23日早朝)、経営再建中の三菱自動車の増資計画には参加せず、今後の財務支援も中止するという声明を発表した。
またロイター通信によると、ダイムラーが保有する三菱自の株(発行済み株式の37%)を売却し、資本関係を解消する方針だといい、提携解消の可能性も出てきた。最大株主のダイムラーが支援打ち切りを表明したことで、三菱自の再建は厳しい局面を迎えた。一方、三菱商事などグループ主要3社と三菱自動車は23日午前、緊急首脳会議を開き、対応策の検討に入った。
ダイムラーや三菱グループが策定していた7500億円の増資を軸とした再建計画は白紙となり、私的整理ガイドラインに基づく債権放棄を求めるなど、計画の抜本的な再構築が必要となる。
ダイムラーは同日、ドイツ・シュツットガルトの本社で臨時取締役会と監査役会を開き、総額7500億円に上る三菱自の再建支援について協議した。
ダイムラーは会議終了後の声明で、「三菱グループの他の主要株主とともに、三菱自の強固な財務基盤を確立しようと懸命に努力したが、ダイムラーにとって受け入れ可能な解決策を見いだすことはできなかった」として、計画に盛り込まれたダイムラーの負担額が過大だったことを示唆した。
また、ロイター通信によると、ダイムラーの広報担当者は「今回の決定が両社の分離を意味することは明らかだ」と述べ、同社が保有するすべての三菱自株を売却することを言明した。保有株式は、売却先が見つかるまで別会計に計上するとしている。
ダイムラーのユルゲン・シュレンプ社長は4月7日の株主総会で「ダイムラーは三菱自の再建計画を支持していく」と説明していた。しかし、株主からは三菱自再建の道筋が不透明だなどとする批判が出ていた。三菱グループの主要企業と協議していた再建計画ではダイムラーの負担が重いうえに、再建の確実性について株主を納得させることが難しいと判断し、支援打ち切りを決めたと見られる。
三菱自は経営不振を打開するため、2000年7月にダイムラーと包括提携し、ダイムラーは同年10月に筆頭株主になった。ダイムラーは、ブラジル法人の社長などを務めたロルフ・エクロート氏を送り込んで2002年6月には社長に据え、2003年度までの3か年の経営再建計画(ターンアラウンド計画)を実施していた。
工場閉鎖やコスト削減などを進めたが、北米の自動車ローンに大量の焦げ付きが発生して、2004年3月期連結決算で、営業利益は1050億円の赤字になる見通しとなり、ダイムラーや三菱商事などグループ企業が新たな再建計画作りを進めていた。
◆三菱自動車=三菱重工業の自動車部門が独立し、1970年に三菱自動車工業として営業を開始。2002年度の連結売上高は約3兆8800億円、海外も含めた従業員数は約4万5000人。乗用車の生産設備は、水島工場(岡山県倉敷市)など国内外で計8拠点。2003年度の世界販売台数は152万台。(読売新聞) [4月23日12時28分更新]
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