singersong professor KMの日記

2002年02月17日(日) 今週の日経ビジネスを読んで

 「日経ビジネス」今週号(2月18日号)に,京都企業の名物社長,日本電産の永守重信氏のインタビュー記事がでていました。
 「買収した会社に年報800万円のお茶くみの社員がいました。「今の賃金を維持したかったら,ラインに入って組み立てをしてくれ」と言いました。それでも500万円くらいの仕事なんですが,仕事がつらいと言って組合に駆け込んでいきました。会社のなかには自分が働くよりも多くのペイをもらっている人がたくさんいるんですよ。」(95頁)

 そうでしょうね。立命でもそういうところあるでしょうね。D大学など,もっともっとそうでしょうね。国立や公立の大学はさらにそれ以上かもしれません。そういえば,公務員ではそんなのざらかもしれません。

 合理主義者,永守氏は,他方で,「銀行株を手放すことはありますか」という質問に対し,こうも言っています。
 「ありません。創業以来,お世話になっていますからね。恩義を忘れたら日本人じゃないですよ。アナリストと論争にもなります。「この株を全部売り払ったらええじゃないか」と。僕は「この銀行がもし潰れたら,これは香典や」と言っています。」(96頁)
 見事なもんです。

 それと,今週号特集「日本経済カウントダウン」なかなか読み応えがありました。そこで興味深いところは次のような所でした(42頁)。
 「米国のある学者は----「コイズミは破局待望論者なのかとワシントンではいぶかり始めている」と言った」
 富士通総研理事長福井俊彦氏の次の言葉。
 「危機を高唱して人々の行動を硬直させてはならない。今は挑戦の時と,前向きにとらえるべきだ。企業は早く重荷を捨て,リングに上がって戦うべし。政府に期待することなかれ」。

 今日のテレビでサンデープロジェクトなども面白かったのですが,金融より実態だと言う声がようやく聞こえてきたけれど,まだまだ,金融オンリーの声も大きいのが気になりました。
 もう一つの特集。癌治療薬が厚生省の不作為で認可されず多くの日本人が死んでいる事実が報道されていました。この特集が一年前にも放送されたのを覚えていますが,そのときから,遅々として進まぬ,日本の医療現場に悲しくなりました。


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