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2003年05月12日(月)☆昼間から

書くよ日記。
パソコンで明日の月1ゼミのためのレポート(卒論の)を書こうと思って立ち上げて、結局何もしないで網の中をゆらゆらしてるところ。
買い物にも行かないといけないんだけど。
今日は牛乳2本で298円の日だから。(主婦かよ)
とりあえず卒論に関するレポートは何にもできてません。
ていうかはっきり言って実はあたしもう書き始められるくらい構想だけはまとまってるからさぁ。
なにを今更まとめたらいいわけって。
わからんわからん。


天気も悪いからだろうなー。
滅入るの。
子供の頃からずっとそうだし。

大人はみんな言う。
私の生き方は危なっかしいと。
見ていて痛々しいと。
なんだかかわいそうだと。
いつも心配だと。

そんなところをどうしたらいいのかあたしにはわかりません。
っていうかわかったら今ごろもっと楽に生きているよ。
確かに危なっかしいかもしれないし痛々しいかもしれないけど私にはこれが精一杯なんすよ。
誰か助けてよ。


「ハノンさんはこんな人」


誕生日は記録としては6月なんだって言っていた。
でもそんなことはどうでもいいらしい。
人間は毎日生まれ変わるんじゃコラ、と強気に言い放っていた。

血液型はO型。勝気な負けず嫌いだからまず間違いない。
僕もO型だから、子供が何人生まれてもずっとO型ばかりが生まれることに理論上はなる。
ハノンみたいな子供ばかりが生まれたら我が家は無敵の一家になるだろうな。

趣味は読書。
はじめてあった時も本を読んでいた。
その時読んでいたのは宮沢賢治先生の『銀河鉄道の夜』。
いらいらしているときは必ず読んでいる。鎮静剤みたいなものらしい。
他にも趣味は多いみたいで、最近はパッチワークに凝りはじめたみたい。

歳は今年で21歳。
結婚したときは18歳だった。
僕よりずっとしっかりしているけど、見た目は年齢より若く見えるかな。
毎日すっぴんで過ごしている、それでもとてもきれいな顔。

「なに見てるの新さん」
「ハノンだけど」
「あんまり見ないで減るから」
いろいろ考えながら見ていたら、パッチワークをしていた手を止めてふいっとそっぽを向く。
かわいくない。
「いつか履歴書を書くことがあったら」
「なに突然」
「愛情表現、苦手って書きなさいね」
つれない後姿に向かってわざと冷たく呟く。
するとハノンは何も言わずにもとの向きに向き直り、黙々と針を走らせ続けた。
つれない。
でも沈黙が続くにつれて、なんだか不安になる。
ハノンは一目で僕の本性を見極めてプロポーズしてくれたすごい人だったのに。
何で僕はああいう事を言ってしまうんだろうか。
いつも守ってもらっているくせに。

こういうときに気づくんだ。

「…反省した?」
ふう、と溜息をついたら、いつのまにか手を止めて、ハノンがこっちを見ていた。
「した」
「ならよろしい」
「なんで」
「ん?」
「何でそうやって許せる?」
「好きだから」
「好きなら何でもいいの」
「いいよ」
即答。
僕は絶句した。
僕のことをよく「神様みたいになんでもわかっちゃうやさしいところがよくない」とか言っているけど。
君のほうがよっぽどやさしい。
「あ、それと新さん限定だから」
絶句しつづける僕に、ハノンは笑いながら言った。
その笑顔に、僕はまた絶句する。
「な、にが」
掠れた声で問うと
「愛情表現、苦手なのが」
ふふふとさらに彼女は笑う。
「かわいくなくてごめんなさいね」
「かわいい! かわいいかわいすぎる!!」
「な!」
思わず力いっぱい抱きしめたらハノンはぎゃあと叫んだ。
「新さん針!針、針があぶないから!!」
慌てふためくのももうお構いなし。
愛情表現が苦手だなんて言ってごめんなさい。

それ自体が立派な愛情表現過ぎて僕はいつも実は君に夢中なんです。
そう、こんなときに気付くんです。


今日は不発だったかも。
新さんが案外真面目な人過ぎてうまく書けない。
やっぱりこのおはなしはハノンさんの一人称で書きつづけるよ。
と言うことで今日のはちょっとした遊び。

ああ、やばい何もする気が起きない…。


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