かなしいうわさ
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2004年10月17日(日) 343

京都駅からバスで20分、最寄のバス停を降りて10分ほど迷って着いた拾得は住宅街の真ん中に、ひっそりと、どっしりと立っていた。

中に入ると、まるでライブハウスとは思えないなごやかな感じ。ライブハウスっつうか居酒屋じゃん。座敷席があって、みんな定食食ったりビール飲んだり。ステージは小さいけど、必要十分な大きさ。うーん、良い場所だな。しかしこんな小さなハコでNRBQもやったとは... 
先に来られて座敷にいたケンゴーさん、リカさんと、どもどもはじめましてと合流。
程なく、フラワーカンパニーズみたいな前座バンドの演奏開始。豆カレーを喰いながら観る。ボーカル君は威勢いいキャラなのに一寸テレちゃったりして、かわいらしいねえ。純情な感じで悪くなかった。それにしても、うわっ隣は民家なのにこんなにでかい音でいいんですか!?ってくらいでかくてちゃんとした音。サウンドシステムもちゃんとしてるなぁ良いハコだなぁ。
5曲くらいでサクリと終わって、友部さん登場。まず独りで、新作から3曲。新作の曲は明確なサビがなく抑揚に乏しいように聴こえるけれど、同じメロディを何度も繰り返し歌えば歌うほどに独特のグルーヴを生んでいく。俺はハウスやテクノのグルーヴよりラケンローのこのグルーヴが好きだ。いつも通り、ひとりで歌を歌い、ギターを弾き、ハーモニカを吹くだけで全く過不足のない演奏。素晴らしい。4曲目で「楽しい曲なので、バンドでやります」といって、マーガレット・ズロースの3人が登場。このセッションが滅茶苦茶楽しかった! マーガレット・ズロースの演奏(特にギター)は本当にヘタクソでヘロッヘロだったけれど、ラケンローしていたので何の問題もなかった。ヘタクソだけど、3ピースとは思えない程厚い音で、間が気持ちよい演奏だった。良いバンドであることと上手い下手はあんまり関係ないね。友部さんも普段なら考えられない程ノリノリで、がしがしとヘッドバンキングまでしたり、ぴょーんと飛び跳ねたり! あの寡黙な友部さんが!有り得ない! ラウドな演奏に負けない強いヴォーカルも格好良い。この日の友部さんはまるでローリング・サンダー・レビューの時のディランのようだったよ! ああ楽しい楽しい。最高だ。 静かにやればじわじわ心に響くし、ラウドにやればガツンと来る、曲に力があるってのはこういうことなんだな。まさか「一本道」がレゲエ・バージョンで聴けるなんて!
あなたたち、これからもずっと一緒にやっちゃえば? と思う程素晴らしいショーだった。そして友部さんが去り、マーガレット・ズロースのライブ。
(以下 10/21日追記)
友部さんがあんな凄いライブをやっちゃった後に演るのはキビシイよなー、まぁがんばれやー、などと思ってたけど、一曲目がはじまってすぐにビビビときた、こいつら格好良いわ、とにかくボーカルの声がたまらない、くせのあるつまったような声だけど、静かに歌えば柔らかく、張り裂けんばかりにてっぺんで叫んでも美しく、歌詞ははっきりと聴き取れて、ダイレクトに胸に刺さる、ぶいぶいと低音でよく動き回るベースと、達者じゃないけど軽快なドラム、ヘロヘロにヘタクソなギターのスリーピースで、ド厚い音を出している、他人のサポートだとへろへろだけど、自分達の曲をやるとガチっと決まるというのも格好良いじゃないか、バンドってそれで良いと思うよ! 
特に胸を打ったのは「べいびー」という曲、これは彼らにとっても一世一代の名曲だと思う、こんな曲歌われたら、俺が女だったら惚れてるよ!
最後はアンコールに応えて、再び友部さんをメインに据えて「ブルースを発車させよう」を、ラウドにラフに決めてくれた。友部さんもズロースに負けじとシャウトシャウト。最高だ。この日のこのライブは死ぬまで一生忘れないだろうと思う。




cover
マーガレット・ズロース /ネオンホール
会場ですかさず購入。ライブ盤、CD+DVD。
当然生のほうが良いけれど、かなり良い状態で彼らのライブが銀盤に納まっていると思う。青臭い勢いがあってどの曲も良いけれど、「べいびー」、「斜陽」、「ネオンホール」あたりは何度聴いても堪らんね。「べいびー」聴きながらチャリこいで通勤してると、朝っぱらから泣けてきたりするよ。ニーネ、ピーズ、友部正人、ここらへんのどれかに引っかかった人は是非聴いてほしい。
あんなに素晴らしい拾得でも敵わないと彼らが言う、長野のライブハウス「ネオンホール」でこいつらのライブを観てみたいな。このページの一番下の写真を見たら、ネオンホールって場所が良い場所なんだろうなってことがなんとなくわかる。





cover
曽我部恵一 /Strawberry
こりゃいいわ。ホクホクと暑くて熱いラケンロー。手で持つと火傷しそうなバカっぷり。こういうバカまるだしでちんこまるだしな曽我部を聴きたかったんだよ俺は。スカッとするね、せいせいするね。







CDやらレコードやら本やらいろいろ買ったんだけど、印象に残っているのは上のふたつのCDかな。あ、あと「体の贈り物」が文庫になっていたので即買って、移動中の地下鉄のなかでまた泣いたりもしたな。単行本から数えるとこの本買うの6回目。何度読んでも、希望と絶望は表裏一体であるという忘れがちな真実を思いかえさせてくれる。メメントモリ(´ー`)モリ。 柴田元幸の訳も最高。一家に一冊。






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