どんぐり1号のときどき日記
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2009年12月08日(火) ビートルズのお薦め?

 Pochiくんへビートルズのお勧めをメールする約束をしたのだが、冷静になって考えると、今まであまり聞いた事がない人にベスト盤以外では何を勧めるべきか迷ってしまう。「現在の初心者という基準」で考えると、初期の作品はやはり古すぎるのだ。これは歴然とした事実だろう。
 かと言って「赤盤」「青盤」はパスする。これを揃えるくらいなら、オリジナルを聞くべきだと思っているし、あの量でベスト盤というのにはかなり抵抗がある。ベスト盤ならまずは「オールディーズ」を勧めるのだが、CD化されないのではどうしようない。

 結局「現在の初心者」に勧めるというのは、例えば「リボルバー」にしても「アビイロードにしても、ずっと聞き続けていた人にこそあのアルバムの存在価値が判るのであって、単純に楽しむなら「レット・イット・ビー」で良いのかもしれない(ただしアルバムとしては破綻しているので、私は嫌いであるが)。やはり時代というのはかなり大きなファクターだ。困ったので、とりあえず現時点でCD化されたオリジナル・アルバムを列記して考えてみる。

★1963年「プリーズ・プリーズ・ミー」
…これは今の初心者にはあまり勧められない。古過ぎるのだ。
★1963年「ウィズ・ザ・ビートルズ」
…これも上記と同じで、今の初心者にはあまり向いていない曲が多い。この時代の古さというのは、同時代性がないと楽しく聞くのはかなりつらいものがあるだろう。
★1964年「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」
…映画「A Hard Day's Night」のサントラだが、まだアルバムとしては今ひとつで、やはり純粋にサントラとして考えるべきアルバムだ。映画はリチャード・レスター監督作品なので、そこそこ楽しめる。
★1964年「ビートルズ・フォー・セール」
…この辺からビートルズに変化が出始めているが、やはりいきなり聞くアルバムではないだろう。
★1965年「4人はアイドル」
…映画「Help!」のサントラで、この辺りからなら多少は勧めやすいかもれない。なお映画は結構楽しめるので、まずは映画を見た方が良い。なにせリチャード・レスター監督作品である。
★1965年「ラバー・ソウル」
…中期ビートルズサウンドへの架け橋といえるが、以外と聞きやすい曲が多く、初心者でもそこそこ楽しめる、ような気がする。この辺りのサウンドの変化は、過去のアルバムを聞いているとより明確になる。
★1966年「リボルバー」
…この辺になれば、今の初心者でもそれほど違和感なく聞けるかもしれない。アルバムとしての出来も良くなっているし、曲も洗練され始めている。

※「リボルバー」の後で、1966年「オールディーズ」が発売されている。今考えてもベスト盤とはこういうものだという見本だろう。中学の頃は愛聴盤だったが、CD化しないのが惜しまれる。

★1967年「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」
…それまでのポップスの世界において革新的な、ロック史上においても存在意義のあるアルバム。それまでのビートルズの流れが判っていれば、まさに画期的なアルバムだと判るが、今の時代の初心者がいきなりこれを聞くのはどうかと思う。やはり初心者には、馴染みやすい曲が少ないと言える。
★1967年「マジカル・ミステリー・ツアー」
…企画盤ではあるがそれゆえ名曲が多く、意外と良いアルバムに仕上がっている。スタンスとしては中期のベスト盤的扱いだろう。
★1968年「ザ・ビートルズ」
…これのみ2枚組の、いわゆる「ホワイト・アルバム」だ。アルバムとしてはまとまりに欠けているが、むしろベスト盤的楽しみ方ができる。初心者にはLP時代のA面とC面を勧めたい。
★1969年「イエロー・サブマリン」
…同名映画のサントラだが、アルバムとしては本当につまらないので勧められない。映画があれだけ出来の良い映画に仕上がっているだけに、実に惜しまれる。これは「ヘルプ」と同じく映画を見るべきである。
★1969年「アビイ・ロード」
…実質的なラストアルバムであり、ある意味ビートルズとしての意地を世界中に見せつけた傑作。ロックの名盤としても文句ない出来だろう。

※ここで1970年「ヘイ・ジュード」が企画盤として出ているが、こちらはあまり良い内容とは言えない。「ヘイ・ジュード」のステレオ・ヴァージョンを聞く為のLPでしかなかったと言っても良いだろう。

★1970年「レット・イット・ビー」
…収録曲だけを見れば悪くはないのだが、当時映画を観てビートルズの状況を知っている者としては、あまりにもアルバムとしての出来が悪く、許し難かった。だが実は初心者向きとして、ある意味最適かもしれない。

 と言う訳でビートルズ初心者には「アビイ・ロード」「ザ・ビートルズ」「マジカル・ミステリー・ツアー」「レット・イット・ビー」の順序で勧めたいと思う。
 ちなみに私の好きなアルバムは「アビイ・ロード」「オールディーズ」「リボルバー」「マジカル・ミステリー・ツアー」「ザ・ビートルズ」というところだ。
 しかしこうして眺めると、1965年から1969年までのたった5年間で、とんでもないアルバムを出していたのだと改めて感心する。

 なんてのを、「シャドウ・ギャラリー」と「ショットガン・シンフォニー」のアルバムを聞きながら書いているというのも、いかがなものかと思うが…。


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