どんぐり1号のときどき日記
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久々に町中の書店に行ったところ「メイキング・オブ・ブレードランナー・ファイナル・カット」なる本が山積みになっており、一瞬買おうと思ったのだが、これがなんと税別3,800円という値段である。少し立ち読みすると面白そうだったが、高くて買えないではないか。
ちなみに巻末のハリソン・フォードへのインタビューで、「デッカードはレプリカントではない、と監督と合意した上で撮影した」と書かれており、最終的に監督の意図がどう変化したかは不明だが、少なくともハリソン・フォードはそういうつもりで演技をしていた訳である。 作品全体から観るとデッカードはレプリカントなのではないかという印象になるが、ハリソン・フォード自体がそういうつもりで演技していたのであれば、整合性がなくなってしまうのも当然であり、また逆に言うと、だからこそ全体がミステリアスな雰囲気になったとも言える。もしそれが監督の意図した事なら大したものだとは思うが、おそらくは良くて偶然の産物であろう。 いずれ買うとしても、来月以降の話だ。
そして前から欲しかった「キューブリック映画の音楽的世界」を買ってしまった。こちらは税別3,200円である。 ちなみにこの本の素晴らしいところは、例えば「2001年宇宙の旅」を例にとると、音楽と言う切り口だけで「この映画はこんなに単純な映画なんですよ」と説明してしまったところにある。監督の意図がストレートに出るキューブリック作品だからこそ可能なのではあるが、それでも改めてこう書かれると見事としか言いようがない。
とにかく「2001年」に関しては様々な解説資料があり、私自身はクラークの原作本(ノベライズと言うのが正しいのか?)だけで充分理解できると確信しているが、それでも判り難いという人にはこの本があれば充分であろう。 実際問題としてこの二つを読んでも理解できないのであれば、それは諦めた方が賢明というものだ。
そういう意味で一読の価値はあるし、少なくとも読んで損はない部類の本である。ただしキューブリックの映画に興味がなければ、猫に小判だが。
もっともそれとは別に「未来映画術・2001年宇宙の旅」という特撮に関しての優れた本がある。 ただしこれに関しては元となる洋書の「2001 Filming in the Future」を手に入れた方が良いだろう。邦訳版は何枚かの写真がカットされているのと、使用したネガの都合なのか写真があまりクリアではない。そして最大の問題は翻訳が良くないのである(この場合、良くないというのはかなり控えめな言い方ではある)。 1997年に改訂版が出ているので、どうせ入手するならこちらの方が良いだろう。自分自身でもこの改訂版は欲しいのではあるが。
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