どんぐり1号のときどき日記
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2007年02月04日(日) アイマックスの歴史

 明日は子どんぐりの滑り止め用に私立の受験である。本人はいたくのんびりと構えているので、限りなく不安であるが…。いずれ明日の朝は最寄の駅まで送る予定である。

 さて、以前からIMAX用に作られた映像ソフトで探しているものがある。現在はDVDで出ている作品もあり、もしかしてあるかもしれないと探しているのだが、残念ながら見つからない。
 これは1976年製作の「人は大空へ」(To Fly!)で、元々はスミソニアン航空宇宙博物館のために制作された作品である。内容は熱気球から恒星間宇宙船までという、人類が飛ぶという事の歴史を描いたドキュメンタリーで、上映時間は27分、監督はJim FreemanとGreg MacGillivrayである。

 実はこの作品、1978年に品川で開催された「宇宙科学博覧会」の4号館<宇宙博ホール>に設置されたIMAXシアターで上映されたもので、あまりに気に入ったため、当時静岡から通って都合6回も観たのである。
 オープニングから一気に大空へと舞い上がる部分では、観客のほぼ全員から「うわぁ」という歓声が上がったものだ。本当に感動的な内容のプログラムだったのである。

 そしてこれを調べているうちに、意外な事実が判った(というか単に今まで気がつかなかった自分がマヌケだったというだけの事なのだが)。
 あの1970年に開催された日本万国博覧会で「富士グループ館」というのがあった。ここでは大型映像システムの上映が目玉だったのだが、実は当時あれだけの大スクリーンで上映する技術は存在していなかったのだという。
 そこでスタッフは色々と検討をする事になる。まず市販の70mmフィルムを利用することが選択され、横走りで1コマに15パーフォレーションを用いることになった。だがこれほどのサイズのフィルムをスプロケット方式で走らせるのは、物理的に不可能だったらしい。
 だがその頃偶然にも、オーストラリアのロン・ジョーンズという技術者が、ローリングループ方式というフィルム走行技術を発明していた。これは金属の爪をパーフォレーションに引っかけてフィルムを走らせるのではなく、シャクトリムシのように蛇行させて、フィルム自体の弾力を利用する方法なのだそうだ。マルチスクリーン社はこの特許を買い上げ、自転車技師だったウィリアム・ショーがこの技術をベースとしてIMAXプロジェクターを完成させたのだという。現在もなお、これを超えるフィルム映写技術は考案されておらず、結果としてIMAXシステムの基本となっている。

 その後マルチスクリーン社は、社名をアイマックス・システムズ・コーポレーション(現在はアイマックス・コーポレーション)と改め、日本万国博の後も、全世界の博覧会や常設の劇場に、IMAXシステムとフィルムを提供し続けている。
 つまり、「富士グループ館」の映像システムが、その後アイマックス・シアターになったのである。当然といえば当然なのだが、迂闊にも知らなかった。

 勉強になるなぁ。


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