どんぐり1号のときどき日記
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2006年10月14日(土) しぶとい北朝鮮

 北朝鮮の初めての核実験は、失敗した可能性が高いようだ。
 上空の大気を計測した結果ではあまりにも放射能が微量なので、起爆装置の爆発のみで終わった可能性が高いようだ。確かに核兵器の難しいところは「起爆装置の爆縮」と「小型化」であり、いくら北朝鮮が無謀であってもこれに成功しない限りはどうしようもない。

 だが失敗したという事は、あの試験場には大量の核物質が手をつける事も出来ずに放置されるという訳で、今度はあのエリアが極めて危険な状態担ってしまったという事になる。核実験に失敗した土地は、誰にも処置できないのだ(逆に言うと、チェルノブイリは文字どおり必死で処理したからこそ、ここまで回復したともいえる。放っておいたらとんでもない事になるのが、核の怖いところなのだ)。

 ただし核実験に一度成功すれば、テロ・グループへの売買という最悪のシナリオが考えられるのだから、やはりなんとしてでも北朝鮮の核開発は阻止する必要がある。なにせテロ・グループにミサイルは必要ない。船のコンテナ、貨物列車の貨車、その他テロならなんとでもなってしまうのだ。

 現在、アメリカ軍は北朝鮮への武力介入は考えていない。なにせ政治的に責任は中国にあるというのはどこの国でも判っている事だし、当の中国も、ようやくここにきて江沢民の派閥をなんとかできそうな気配になってきたのだから、うまくすれば親北朝鮮という路線を変える事ができるかも知れないところまできたのだ。
 今のところ中国は軍事国家なので、北朝鮮がなくなって隣国にアメリが軍が駐留する事だけは阻止しなければならないと思い込んでおり、それを止めさせようとすると、軍事クーデターによる暗殺が行われるのである。

 そういった流れの中で、安保理での「第七章による制裁」が問題なのは、もし発動すると各国の負担がとんでもなく重いものになり、四十一条、四十二条が発動されると、特に中国の負担は膨大なものになるのは明白である。なにせ一旦発動されると、簡単には解除できないのもこの制裁処置の特徴なのだ。
 だから今回は色々と逃げ道を残して各国の判断に任せた部分が多いのだが、これでは実効性に薄いと言わざるを得ない。

 こうしてみると現在の中国にとって、反北朝鮮路線を確定させ、金正日政権を潰す事が急務となる。つまり軍事介入、あるいは暗殺という選択肢が、徐々にそれしかなくなっていくという事態に追い込まれていくのである。
 そしてアメリカはそれを黙認するだけで、おそらく積極的なバックアップは行わない。実は大部分のアメリカ人にとって、北朝鮮の核問題は、対岸の火事でしかないのだ。なにせソ連との核競走に勝ったという意識があるし、いざとなれば軍事介入すればなんとでもなると簡単に考えている節がある。
 その一番の証拠は株式市場だ。実は北朝鮮の核実験があっても、株式市場に何の変化もないという事で、いかにアメリカは呑気に構えているか判るのである。

 実際、今回はアジアの大問題なのである。


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