GQ06ラストライブ@原宿アストロホール |
| 2005年03月25日(金) |
20050325
朝8時に起きて慌ててスーツに着替える。 空は青く晴れている。 しかし、冬の陽気が戻ると天気予報が言った通り すこし肌寒い風が身体に強く巻きついた。 向かった先の武道館は 色とりどりの着物を着た女の子たちの巣だった。
平成16年度の卒業式。 式を1時間半ほどで終え、次は学部の校舎へ。 ここもやっぱり着物女子の巣。 卒業の証書をもらい受ける。 写真いっぱい撮って、 いろいろ後ろ髪引かれつつ、17時に学校を出る。
帰宅して荷物を置き、着替え。 原宿へ。 向かいながら、 なんでライブ行くだけでこんながんばらなくちゃいけないかな ってだんだんイヤになりつつも 19時をすこし過ぎたところでアストロホール着。 いつもの顔に加え、懐かしい顔がたくさんいた。 嬉しくて話してたらあっという間に30分経ってた。
45分ごろ開演。 客電が落ちてメンバーが出てくると みんなが叫び声をあげる。 いつの間にかフロアもいっぱいになっていたのだ。 私もたまらず大声をあげる。
「北風ステップ」からライブスタート。 5人で作った『5LEAVES』からの曲、 最近のライブではいつもやってた。 けど、遠くから来た懐かしい顔たちには 新鮮だったのかもしれない。5人だけの曲。
「ネジマガッタ!」で みんなここぞとばかりに暴れまくる。 跳ねてぶつかりあって、 いきなり鼻に誰かの腕が当たって、痛いよ! 鼻血でたらどうすんだよ! 楽しい。ネジマガるのは最高に楽しい。
11月以来のライブ。 ステージ上のメンバーも息切れが早い。 「2つ目の純粋」「スローカーブ」 こんな早いタイミングで聴くと思ってなかった。 最後なんだ、って頭ではわかってるけど あまりにも実感がなくて どういう気持ちで聴いてて良いかわからなかった。 いつもみたいに、いやいつも以上に懸命な演奏を聴いても いつもみたいに体が動かなかった。 ただただ胸が詰まった。 なんだこれは。
「俺たちは今5人だけど、ほんとは6人でした 今日は最後だから特別にゲストを呼んでいます」
PGさんがそう言って呼び込んで現れたのは 去年の2月に脱退したEijiroさんだった。 前より少しふっくらしてたけど 見慣れたダボダボの服装で、前歯の欠けた笑顔。 みんなが歓声をあげてむかえる。
正直、Eijiroさんがゲストに来ることは知ってた。 どうかと思った。 どんな理由であれ一度バンドを去ったメンバーを 解散ライブの場に呼んで一緒にやるなんて。 短い間だったけど5人でがんばって 5人で『5LEAVES』リリースしてきたんじゃないか。 その中にEijiroさんが戻ってこれるのか 最後に6人になる意味があるのか それで今の姿だって言えるのか モヤモヤした気持ちだけがたまっていた。 5人で良いよ、 いつものことだけで良い、特別は要らない。
Eijiroさんが出てきて 最初に鳴った曲は「夏猫の掟」だった。 頭にその曲名が浮かぶその瞬間に泣いてしまっていた。 そしてみんなと一緒に跳ねてた。 夏猫は、GQの音源の中でも一番最初の曲で ライブでも1曲目にやるのが定番だった。 5人になってからは一度もやることがなかった。 この曲はEijiroさんの歌がないと絶対に成立しないから。 涙ふいたらもう笑ってた。 楽しくて。
「もっと踊るぞー!」 ってEijiroさんは、まるでブランクなんかなかった勢い。 疲れるてるのバレバレなのに でも歌詞はちゃんと忘れてなくて むしろPGさんの方が歌詞間違い多かったくらい。 2人の曲中のベストコンビぶりと MC中の噛み合わなさぶりのギャップが懐かしい。
一人増えて6人になるだけで あんなにもステージがいっぱいになるのか。 初めて5人のライブを見たときに とてつもない空白を感じたときと逆の衝撃。
「10年くらいこのバンドをやってきて 本当にこんなに長くやってくるとは思っていませんでした。 いろいろな人に恵まれてきたことに感謝しています」 と、真面目に話すPGさんの後ろでEijiroさんとGONさんが遊んでた。 次の「R254」ではGONさんギターを下ろしてラッパーに。 「ヘイ!ジーキュー!」 とか普段ありえないコール&レスポンスをさせられる。 可笑しくてしょうがないよ。 本編ラストは「木曜日の午後」でサラサラと。
アンコール …を呼ぶはずがいつのまにかサッカーの応援風になったり 手拍子のテンポがバラバラすぎたり。 客の私たちもなかなかのボケたがりです。
あおちゃんが出てきて、今後のメンバー活動について話して。 自分が別のバンドに新加入することと PGさんが新しいバンド始めていること。 しっかしグダグダしながらの告知だったなー、 PGさんが苦笑いしながら現れてアンコール開始。 久しぶりの6人での「無風」 「タイガーの遠吠え」は途中でステージにお客さんを上げた。 Eijiroさんのかわりに「♪なれのはてーにー」って歌って これ面白かったなあ、かなり。 ステージにいる7人とも、私の大好きな人たちばっかりだった。 ありがとうね、山崎。
2回目のアンコール。 この時だったかな、SINさんがしゃべってたの。 「オレは本当に今日が、これが最後だから」 って言って、ステージ中央の前まで出てきて ありがとうございました!! って頭を下げた。 SINさんは以前はいつもメンバーの方を見ないで弾いてたのに 5人になってから徐々にメンバーと絡むようになってきた。 今日、6人でステージに立ちながら 内側を向いてギターを鳴らすSINさんを見た。 それが嬉しくてしょうがなかった。 グダグダなMC中、なにか言われるとすぐ 「だから辞めんだよ!」 ってニヤニヤ憎まれ口言ってみたりしてて。 音楽を愛しながら、それぞれが人生の道を歩みなおす この別れがどうしようもないことなのだと、わかる。
「虹色景色」イントロだけで泣いてしまう。 この曲、一番好き。 一度5人でやったとき、違うなって思ってしまっていた。 もう二度とライブで聴くことなんてないと思ってた曲。 泣いて曲聴かないわけにいかないから ちゃんと前見て、大好きなあのギターの音に耳澄まして。 終わらないでほしいと思った。
最後は「フリーサンデー」から「GQ」で みんなぐっちゃぐちゃになって暴れる。 新しいスニーカーなのに踏まれまくりだよ!痛いって! もう涙は出なかった 必死になってステージ喰らいついた。 PGさんステージに座りこんで Eijiroさん暴れまわって 他のみんなも力いっぱいになって 燃え尽きる前の最後の力強い燃焼。 SINさんがギターを思い切りステージに投げつけた。 去り際、足立さんがそれを拾い上げると ギターネックが完全に折れていた。
20050325 21:50 終わった。 終わったんだ。
良い解散ライブだったかどうかなんてわからない。 特別なライブなんていらないと思ってた いつもみたいに5人でやってくれれば充分だって。 違った。 Eijiroさんがいて MCも意味なくグダグダで それこそがGQ06のライブだった。 今まで1年ちょっとの5人での活動はとても大事だった でも6人でGQ06なのは変わってなかった。 6人でのGQ06が、一番の「普通」だったんだ。 それが当たり前のカタチだったんだって気がついた。
もう、終わってしまったけれど。 最後までありがとう、GQ06。 同じ日に卒業式がむかえられて こんなに光栄なことはないです。 ありがとう。 ありがとう。
これからも、心に花を!
<GQ06 ラストライブ@原宿アストロホール> 1.北風ステップ 2.春の花嫁 3.ネジマガッタ! 4.ポストキッズ 5.2つ目の純粋 6.フリーキー 7.スローカーブ ―ここからEijiro参加― 8.夏猫の掟 9.マイクの砦 10.情けの花 11.リラックス 12.R254 13.コオロギの涙 14.木曜日の午後
E1.無風 E2.タイガーの遠吠え
E3.虹色景色 E4.フリーサンデー E5.GQ
|
|