やわらかい棘
こんなコトバに共感したり、かんがえてみたり。

2003年02月15日(土) 夏の残像(シーン)

「たからものを きみに あげるね。」

真夏の太陽にむかって咲く健やかな向日葵の笑顔で、彼が告げた。

「いつか いっしょに −。」

けれど、永遠に訪れることのない、いつか。

あれは遠い昔の、夏の思い出。

切なくて、愛しくて、いつまでも色褪せることのない、夏の残像。

『薔薇の下で』より


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さぎり