Seakの日記
日々感じたことを書き留めていこうと思っています。

2004年11月24日(水) 夢なんて持てない

2004-11-25

僕は修士の1年である。これから就職活動をするわけだが、よく聞く話で、ひとつ非常に不愉快なものがある。それは、「夢を持って、できることをやるのではなく、やりたいことをやるのだ」ということだ。

やりたいことをやるなんて、現実問題不可能であることは言うまでもない。例え優秀であっても、面接ではねられればそれでおしまいだ。ましてや、優秀でなければなおさらだ。それよりも気になるのは「夢」という言葉だ。今の世の中の、何に夢を持てと言うのだろうか。今のこの世の中、夢を持てる仕事なんてあるのだろうか。どこへ行ったって効率の一点張りではないか。

これほど明確な矛盾など、誰だって気づくはずだ。それなのに、どうして十年一日のごとく主張されるのだろう。仕事に夢を持てる社会なら、まだそう主張したってかまわない。しかし、今の世の中はすでに、そんな世の中ではない。いや、僕の知る限りではそんな世の中ではないと言われているのだ。ここで問題なのは、社会の構造そのものではなくて、情報の伝達ではないだろうか。

これはあくまでも希望的な観測なのだが、世の中には、自分の仕事に夢と希望を持っている人は、少なくないのではなかろうか。好きな仕事を選び、その仕事に満足している人はきっと少なくないはずだ。だから、夢を持てる仕事というのはあるはずなのだ。しかし、それが僕には伝わってこない。必死に情報収集をしたわけではないからえらそうなことは言えないかも知れないが、今のところ、かすりもしていないといっていい。企業のウェブサイトにはそれらしいことが載せられているが、いくらなんでも企業のウェブサイトをそのまま信じるほど、僕はおめでたい人間ではない。

結局のところ、自分のやりたくない仕事を避けるしかないのではないだろうか。そういう選び方なら、今の情報からでも十分に選ぶことができる。なぜなら、どのような職種であれ、その仕事のつらさ、苦しさ、責任、困難などは、漠然としてはいるものの、今でも十分に情報を得られるからだ。得られる情報が限られているなら、その情報から自分の進むべき道を選ぶしかないのではなかろうか。


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