| 2007年02月05日(月) |
宋から倫敦へ |
ずっと天龍八部漬けだったのだけれど、今日からフリーマン著「ソーンダイク博士の事件簿1」を読み始めた。 宋の時代から20世紀初頭のイギリスにタイムスリップ。 ソーンダイク博士は科学捜査がお好きだ。 犯罪現場に赴く時には「緑の実験室」なる、実験道具を沢山詰めた緑色の鞄を持参する。徹底的な検査と科学的な実験によって導き出される証拠物件を検証し、犯人に辿り着く。その様は現在の科学捜査官のようだ。 残念なことは、相棒のジャービス君があまりにもお粗末なところか。 ワトソン君も決して聡明とは言えないけれど、ジャービス君ときたら焼死体と骨格標本の区別が即座につかないほどのうっかりさん。 ソーンダイクに 「君も私と同じものを見ている。自分の頭で考え給え」 って何度も言われてしまう。 確かに読者にも推理ゲームに参加出来るように、しっかり伏線が張られたり証拠品の図表が挿絵として載っていたりするので、うっかりものでない限りはそこそこの解決が導き出されるだろう。 またフリーマンは倒叙法という手法を編み出した。倒叙法の有名なものといえば、なんと言っても「刑事コロンボ」だろう。日本では「古畑任三郎」がそれに当たる。 先に事件のあらましを描き、次章で探偵たちがその事件を解決していく様を描くという方法だ。 これだと、読者は全ての証拠を手の内にしており、探偵にズルは許されない。ホームズのように探偵が全ての証拠を手に入れておきながら、最後まで読者に明かさないという「ずるい」ことはない。 とてもユニークな手法が用いられているのにもかかわらず、何故か集中して読むことが出来なかったのは天龍八部のほうが面白いからだろう。 |
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