十夜一夜...Marizo

 

 

十五歳の文章(長文) - 2007年01月07日(日)

部屋の掃除をしよう、掃除をしようと
年末からずっと念仏のように唱えていた。

やっと重い腰を(本当に重いんだけど)あげて
掃除に取り掛かったのは、今日(←年越ししてるから)

開運とか言ってる場合じゃないって話だ。

その最中に中学時代に使っていた下敷きが出現。
当時「柴田恭平」が大好きだったので
二枚合わさったクリアの下敷きに
雑誌の切り抜き(柴田恭平の)を挟んで使っていた。

「おお、懐かしいなぁ」と思わずその中を見ると
ノートを破って書き連ねた文章が出てきた。
書いた記憶も、もうすっかり遠い過去すぎて
あるような、ないような、そんな文章を
今日の掃除記念にここに書き残そうと思う。


99%は原文のままなので、一文が異常に長く
とても読みづらいものになっています。
また、この文章で誰かを何かを傷つけようとか
差別、偏見、卑下する意図はまったくありません。



『 題名無し 』

その子はすごく可哀想な子の筈で、お母さんの
お腹の中に居る時からお母さんがタバコを吸う
たびに苦しんで、でも五体満足に産まれると母
親は蒸発してしまい、残った父親もついには居
なくなり親戚は誰もその子を引き取ろうとせず
施設に入った。その施設は酷く汚くて冬は寒く
て夏は暑くて保母たちは、子供を苛めるのが生
きがいの鬼のような人たちばかりだった。そん
な辛い中、その子は肺炎をおこして病院に担ぎ
込まれた。あまりの高熱に病気は良くなったけ
れど抜けた髪の毛は戻ってこなかった。また施
設に連れ戻されたその子はやがて小学校に入学
する年になっていた。保母たちはわざと変なカ
ツラをつけさせて毎日、学校にやらせた。その
子は何度も施設を抜け出そうとしたけれど、そ
のたびに捕まり酷い罰を与えられ、何度も死ぬ
目にあった。そして小学校の卒業式、その子は
作文を読んだ。今まで育ってきた施設のことを
書いた作文だった。読んでいる途中でマイクは
切られすぐ施設に連れ戻された。三日間食事を
与えられなかった。そうしている時に母親が名
乗り出てきた。あまりの酷さにびっくりはした
ものの、その子にとってはただ一人の母であり
肉親である。二人は都心にあるちっちゃなアパ
ートで親子水入らずで暮らし始めた。その頃か
らその子は復讐を考えていた。施設の保母は全
部で四人。そのうち酷く苛められたのが二人。
この二人には復讐とわからないように、それは
それは苦しんで死んでもらい、あとの二人には
命にかかわる大怪我をさせた。小学校で馬鹿に
したクラスメートにも酷くあくどいいたずらを
した。母親はそれが新聞に載ったとき、すぐに
自分の子がやったことだと気がついたけれど何
も言わなかった。そのうち、その子の机の中に
自分を殺す計画書があるのに気がついた。それ
から態度が変わり、いつこれが実行されるかと
ビクビクして一週間、二週間、そして一ヶ月が
過ぎた頃、母親はすっかりノイローゼになって
入院してしまった。見舞いに来たその子は母親
に「これがあんたへの復讐だ」と言った。けれ
ど母親はもうその子の言葉は聞こえておらず、
窓の外をよだれをたらしながら眺めているだけ
だった。その子は結局、勝者となった。けれど
たった一人の肉親を失った。その子は母親が死
ぬまで面倒を見たそうです。何も話せぬまま、
自分のことは何も話せぬまま、どんな苦労をし
てきたかを誰にも言えず、母のあとを追うよう
に死んだ。その子はすごく可哀想な子の筈です。

                 〜終〜


まぁ、題名をつけるとしたら
『 可哀想な子 』であろうと(笑)

しかし・・・あまりに暗く悲しく辛いお話で
あんまりだ。

正月早々、あんまりだ。




掃除なんかしなきゃ良かった。




えーっと、まだ終わってないですけど(22:37)
Marizo






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