十夜一夜...Marizo

 

 

血の正体に涙 - 2005年10月08日(土)



実は昨日はエイミー(仮名)と飲み会であった。
会社近くの「安い」と評判の居酒屋さんに行き
なおかつ「10%割引」のクーポン券まで
持って行ったのに、案の定、二人で一万円であった。

しかし夕方5時半から10時半の間
休むことなくジョッキを片手にしていたわりには
二人ともお店を出る時には結構まともで
地下鉄というとても安くて便利な公共交通機関を
使用するなど、パッと見には
至って普通のお嬢さんだったわけ。


んで、どの辺から普通じゃなくなったかというと
地下鉄駅からタクシーに乗ったあと
見事に自宅を通り越し、夜中の12時まで営業している
某ラルズに行き「半額」のシールが貼ってある








「お寿司12貫セット」 を



酔っ払いの手土産よろしくぶらさげて
意気揚々と家に帰り
まるで今まで残業で晩御飯食べ損なっちゃってさぁと
いわんばかりの風情でイソイソとお味噌汁がわりに
赤いキツネのミニカップにお湯を注いでいた辺りだと思う。





結局すでにもうまったく普通のお嬢さんじゃなくなって
そのあとトイレに篭って綺麗さっぱり胃の中の物が
リバースした辺りに私の意識していないところで
「まだ少しはまともな胃」という存在を認識したわけ。



んでまともじゃない私は突然私の中から
真っ黒い物体が吐き出たところで
トイレの前で正座して「血か?血なのか?」と
不治の病を背負った薄幸の美少女に
ほんの一瞬だけ変身したあと






もうこの世に生を受けてから
何十回(ぐらいだと思うが正確に数えた事がない)と
経験してきた事を思い出し







「そうそう、この真っ黒いものの正体は







血か?血なのか?






と、思うけれど実は








イクラに巻いてあった海苔だから






と、妙に冷静に分析できる自分を
ちょっとだけえらいと思ったりする
本当にただの酔っ払いと化しているのだ。



思い出すだけでも涙出る。
Marizo


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