十夜一夜...Marizo

 

 

1927年第1刷発行 - 2005年08月29日(月)



「病床六尺」  正岡子規 著 




三十七より抜粋


明治維新の改革を成就したものは
二十歳前後の田舎の青年であって
幕府の老人ではなかった。

日本の医界を刷新したものも後進の少年であって
漢方医はこれに与(あずか)らない。

日本の漢詩界を振はした(ふるわした)のも
やはり後進の青年であって
天保臭気の老詩人ではない。

俳句界の改良せられたのも同じく後進の
青年の力であって昔風の宗匠はむしろ
その進歩を妨げようとした事はあったけれど
少しもこれに力を与えた事はない。

何事によらず革命または改良といふ事は
必ず新たに世の中に出てきた青年の仕事であって
従来世の中に立って居った所の老人が
中途で説を翻したために革命または改良が
行はれた(おこなわれた)といふ事は
殆どその例がない。




1927年って今から78年前だよなぁ・・・
歴史は繰り返すというか
全然進歩がない国というか


とりあえず9月11日までに
『後進の青年』を探すとするか(笑)
Marizo






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