セット販売。 - 2004年10月14日(木) 本日店頭に来た60歳前後の品の良い奥様。 実家の父親(93歳)が株券を持っていて・・・と ご相談に来たんですよ。だんな。 地方に住んでいるし 高齢なので 札幌までは出て来れないが 頭はしっかりしているので 口座を作って株券を預けたいとの事。 ここ最近どこの金融機関でもそうだろうけど 新規口座の設定と言うのは 本人確認が 非常に厳しくなっているので(←除くサラ金/笑) 本来は一度ご来店いただいて実際本人と会って 本人確認をするのがベストなのだが 地方のお客様にはお電話で本人確認をしているのだ。 まぁ、一通りの説明をした後に奥様から 「実は家の何処を探しても株券は出てこないのだが 父本人が【 雪印乳業 】の株券を 昔買ったと言っているんですが・・・」 株券を見た事がない方の為に説明すると 株券と言うのは紙よりも厚く ダンボールよりも薄い紙切れである。 その会社によってマチマチでなのだが 古いものは大体がA4の半分。 新しいものはA4の三分の一ぐらいの大きさ。 株券自体が金券なので 証券会社に預ける他に 銀行の貸し金庫や 家の金庫などに入れて保管している人は多い。 ちなみに紛失や盗難で再発行するには 家庭裁判所に届けを出したり 手続きのお金が10万円近くかかったり 再発行されるまでに三ヶ月もの日数がかかったりと 多大な労力を要する。 阪神淡路大震災の時に芦屋のお金持ちは 家で株券を保管していた人が多くいたので 大変だったというのは有名な話である。 まぁ話は戻って【 雪印乳業 】だ。 株を持っているという事は それは購入したという事なので 私の発想ではやはりどこか証券会社と 取引があったのではないかと思い 奥様に聞いたところ よくよく話を聞いて びっくり仰天(笑) 「その昔、父が 牛 を買った時に 一緒に買わされたって言ってまして・・・」 つまりだ。 奥様のお父様がその昔 乳牛を買ってその乳を売って 商売しようと思ったのであろう。 そしてその乳を一括買い取っていたのが 【 雪印乳業 】であった。 再び、つまりだ(笑) 牛とセット販売で株を買った と、いう事なのだろう。 いや、品の良い奥様の前だったので 笑うに笑えない辛さに身悶えながらも ともかく株主登録の確認方法を丁寧に説明した。 今は昔よりずっと「株式」と言うものの 知名度が上がっているし資産の運用は 「キャッシュ」「株」「土地」の 三分割で運用しましょうとか 投資に関する雑誌等も多く出版されているが 奥様のお父様が牛を買ったのは かれこれ50年近くも前の話で 【 雪印乳業 】としても株主を増やすのに 苦労していただろう事もわからなくはないけれど。 しかし・・・・・ 「牛とセット販売」 ってねぇ(笑) ある意味平和な時代だったのねぇ(笑) Marizo -
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