カタルシス
DiaryINDEXpastwill


2006年03月05日(日)  純愛中毒 

朝のTVタイムを消化し 一段落したところで外出準備
昨日留守中に来ていた佐川急便に妹が「日曜午前・再配達」の処理をしてくれていたらしいのだが 本日の出発予定は午前11時 午前中ギリギリだと間に合わない・・・

結局佐川の気配がないので仕方なく出発 ドアにメモを残してみたが 果たして対応してもらえるかどうか
11時台の電車に乗り渋谷まで 12時着でシネマライズの受付窓口に直行し『ブロークバック・マウンテン』最終回(19:20〜上映)の鑑賞指定席券を3枚確保する この時点で既に良席はほぼ埋まっており 押えられたのは2階の3列目だった アカデミー最多ノミネート8部門の宣伝効果は伊達じゃない
夜の同行者たちに連絡のメールを入れ 自分はそのまま新宿へ

佐川急便から携帯に連絡が入った 隣町にある実家に転送ができるかとメモにしておいたのでその返答だったわけだが 今日も遅いし平日も夜までいない旨を伝えると 渋々ながら転送に応じてくれた ありがたい
というかこの場合旅行代理店の対応がどうかと思うんだが・・・ 予定を毎回遅れているのが気になる 大丈夫なのか大手J●B!

新宿に戻って12:30 13:00から上映の映画を観るのに12:45劇場前で落ち合うことにしてあったのだが 相方から「ギリギリ着になりそう!12:55とか」とメールが届いたので 劇場に向かう前に地下道のMINI-PLAでちょっと買い物など(MAYBELLINEのムースファンデを購入)

前売券を頼まれて買っていたので先に入るわけにも行かず 相手の到着を劇場前にて待つ その間コマ広場の大画面で『SPIRIT』の予告がかかったので 割と平常心が保てた気がする(お手軽)

13時を回った頃ようやく相方登場 怪しげな入口を回って予告の始まっている劇場へと入る ちょうど宮崎息子の『ゲド戦記』の予告中だった 惜しい見逃したか(苦笑)
劇場自体がB級というかC級のニオイを醸し出しているところだったので 予告にかかる作品もそれなりのセレクション 聞いたことないような映画が何個も観られて それはそれでお得感があった カール・アーバンの新作が来るんだー ほほーう ←驚いたことに主演っぽい(おい)

そんなギリギリに入ったにも関わらず余裕で座れてしまった作品のタイトルは『SPL/狼よ静かに死ね』
ドニー・イェンとサモ・ハン主演導演の香港映画だ

デブゴンで有名なサモ・ハンがあの巨体でアクションをかます香港マフィアの首領役で ドニーは新しく赴任してきた正義に燃え悪を挫く若干アウトローな警官役 しかし物語の主軸はドニーの前任にあたる警官チームのリーダーだったサイモン・ヤム(笑)

【あらすじ】
チャン(サイモン)率いるチームは皆有能だが 長年黒社会と渡り合って来ているだけに 品行方正とは言えない方法で捜査や取調べをしてしまう猛者揃い しかし その根底にあるものは強大な悪を絶やしたいという彼らなりの正義があった 退職を間近に控えたチャンの後任としてチームのリーダーを引き継ぐことになったマー(ドニー)は 悪人を捕らえるために法まで侵す彼らのやり方にイマイチ賛同できぬものの 心意気には思いを同じくするものを感じ彼らの行き過ぎた行動を不本意ながらも黙認する
そしてチャンは退職の前日 長年因縁を重ねつづけてきた黒社会のボス・ポー(サモ)を封じる絶好の機会を得 最後の対決に臨もうとするのだった・・・


ドニ氏意外と絡んでない! アクションのためだけに出てきたような役回りだった その反動のようにサイモンがとにかく弱い(苦笑)考えてみたらサイモンがアクションしてるのを見た記憶がない 精々ガンアクション

アクション的にはドニーとサモ・ハンとウー・ジンという若手武侠俳優が見所だったようだ 何というか 思っていた通りスゴイ展開で 最終的には「そして誰もいなくなった・・・」オチ ←ネタバレ

展開がスピーディなのは良いと思った 飽きる前に切り替えろ!みたいな強引さがきらめく香港魂!
チームの若手ロク役の俳優さんが可愛かった。加瀬大周とトニー・レオンを足して2で割った感じ
劇中両親をポーに殺されてチャンの養女として育てられる少女が出てくるのだが 何年経っても成長しないので妙に不気味だった
ドニーの右腕・谷垣健治がポーのボディガード役で登場(笑)香港アクション界で頑張る日本人スタントマン まぁ 扱いはあんなもんだろうけども あの服のセンスは一体何事だったのやら

期待度もそこそこだったので そんなハズした感もなく
ウー・ジン演じるジェットという殺し屋が刃物使いだったので 彼のシーンが少々痛かったくらいか ←刃物アクション苦手

ちなみに「SPL」とは原題の『殺破狼(シャ・ポー・ラン)』の略だそう
中国占星術で反乱を司る「七殺」「破軍」「貧狼」の3つの星を意味するらしく 殺=ポー 破=マー 狼=チャン を意識して作られた物語ということだが

正直いってそんな説明 されてもぶっちゃけよく解らんて

鑑賞後 近くの洋食屋で軽く食事 友人が持ち出したスクリーン別冊の『ジェット・リー写真集』が欲しくなり 食事後紀伊國屋へ直行 映画のコーナーに余裕で並べられていたので即行で購入するも 近くにあった『PROMISE』のムービーBOOKまでレジに運んでいたのは何事か自分

・・・だってニコが ニコラスが!!orz

紀伊國屋から駅へ向かい解散 私はそのまま渋谷で待つ別の友人のもとへ

PARUCO1の地下でお茶して待っていてくれた2人に合流して 映画の時間まで店を替えずに居続けた 洋食を食べたばかりの私はジュースのみ 待っていてくれた2人は映画の前に小腹を埋めるためタマゴサンドを注文していた 美味しそうだったけど食べづらそうなサンドだったな・・・(バタール使用で個人的には好み系)

時間に合わせて劇場へ 指定席なのに長蛇の列ができていて少々驚く 男性の2人連れやグループが目について仕方なく 1人で来ている男性客まで気になりだす始末 どこまで腐ってるのか自分・。

そんなこんなで『ブロークバック・マウンテン』

えー・・・ 一言でいうなら「ハーレークイーン」?

他の候補作品を見ていないので何ともいえないが これ そんなに受賞しないんではないかと・・・ 少なくとも作品賞はないだろうと思ってしまった我々(黙)
題材にしたテーマと舞台になっている土地柄や時代背景が社会派な印象を醸していると思うものの 男性同士なだけで結局は不倫の話だし 俳優陣は頑張っていると思うのだがイマイチ昇華されないまま終わってしまったような
友情⇒愛情へ転換する瞬間が即物的過ぎたように思う 一番期待してたところだったのでガックリというか 自分的には無念が残る

ご一緒させてもらった友人が「純愛って他人から見たら滑稽なものなのね」と言っていたのに いたく賛同 そもそもこの映画に関していうならば あれを「純愛」とも表し難い・・・

ジェイク・ギレンホールは まま綺麗だった
ヒース・レジャーも役づくりには感心 後半カッコ良かったし(見た目)
あとは 自然の景色の美しさや羊の群れの愛らしさには充分癒された この点は誰が見てもそう感じると思う

という感じで 今ひとつ納得しきれぬまま劇場をあとにした我々 マークシティの喫茶店で周囲の耳を憚らぬぶっちゃけトークを散々かましてから解散 あのままでは悶々としていたに違いないが 吐き出した分はスッキリできた 付き合ってくれた友人2人に大感謝!の夜


帰ってから他の人のレビューに目を通してみたが 解釈はほとんど同じなのに感想がだいぶ違っていて ちょっと面白かった 私としてはあの内容では涙は出ない むしろ出るのは笑に近い テーマに対してではなく 描き方というか 作り方がベタ過ぎて痒くなる瞬間がところどころに・・・ バリバリ(掻)
原作を読んだ人の感想を見ると あの映画の見方が多少変わってくる気がしないでもなかったが 映画ではなくそれは原作のみで感じた方が良いように思った
やはり映画ではボカされた部分が何箇所かあったようだ それでも割合当たらずとも遠からずの解釈で観ていた我々の分析力に 我ながら驚いてもみたり でもやっぱりそれは「感動」ではなくて 無体な現実を知らされたことによる「鈍痛」として捕らえるのが せいぜいだと思う

清い関係や美しい物語があったわけではなく ただ受け入れられなかった存在と「差別」という現実が 立ちはだかっていた映画 だったように思えた

どの部分に感じ入るかで 賛否が分かれる作品なのではないのかな
 

『純愛中毒』2002年/韓国

 


DiaryINDEXpastwill
kore |MAIL