カタルシス
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『カレンダー・ガールズ』鑑賞
公開当時 劇場に行くか行かぬかで迷っているうちに 上映期間が終ってしまった作品です 英国が舞台の実話をモデルにしたお話 たまたまですが またもやヘレン・ミレン主演
ヨークシャーの田舎町ネイプリー。主婦たちの社交の場はもっぱら地元の婦人会。大親友のクリスとアニーもこの婦人会のメンバーだったが、あまりにも平凡すぎる退屈な毎日に、最近疑問を感じ始めていた。そんなある日、アニーの夫ジョンが白血病で亡くなってしまう。悲しみに暮れるアニーを励ます狙いもあって、クリスは突拍子もないアイデアを口にする。なんとそれは、毎年恒例の婦人会カレンダーを製作するに当たって、今年は自分たち自身がモデルのヌード・カレンダーをつくろうというもの。そして、その売上げをジョンが世話になった病院に寄付するというのだ。最初は誰も相手にしなかったが、徐々に有志が集まり始め…。
クリスがヘレン・ミレンなんスけど これがまたアバンギャルドと申しましょうか 軽快かつ突飛な思考の持ち主なんですな 型にハマらないというか極限までサバけているというか 常に頭ひとつ抽んでているような 快活な女性です そんなキャラクターを表現するためなんでしょうが 田舎の主婦にはあるまじき派手な色彩の衣服をいっつも着ていて それがまた彼女には似合っているから不思議なビジョンが出着上がります だって背景はのんびりとした田舎町なんですよ? 他のご婦人方はそれらしい地味な佇まいだというのに(笑)
それでも徐々に他の女性たちも 素敵な変貌を遂げていって 最終的にはそれぞれが輝きを放っているみたいに見えていました 平々凡々だった彼女達の日々を変えたのは 1冊のカレンダー
みたいな
おばさんが集まって色々と画策する様子は滑稽で大いに和めました
アニーの夫ジョンは花の栽培を生業にする腕の良い職人なんですが 彼が生前に遺した言葉がまた泣かせるんですよ
「ヨークシャーの花はそこに住む女性に似ている 満開の時に最も美しい そして盛りを過ぎても尚 見事に咲き誇る」
愛し愛され 信頼し合い 寄り添って生きてきた初老の夫婦が とても素敵に見えました 結局根底にあるものはコレなんだろうなぁと ヌードカレンダーの話題性にかき消されちゃいけない 確固たる主題だったんだろうなぁと
DVDで見たので特典メニューで実際のカレンダーガール達の姿が見られました エピソードも映画用にかなり脚色されていたようで 本当の物語とはだいぶ違っているようでしたが 最愛の伴侶を亡くした主婦が 彼の死に報いるため医療への寄付をと始めた企画だったことと 壮年を過ぎた女性達がヌードになってカレンダーを作り一大センセーションを巻き起こしたという部分は 事実と全く同じに作られています
女性は強いなぁ〜なんて 他人事のように感じてしまった お話でした
『枯れない花』千綿ヒデノリ
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