カタルシス
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2004年11月06日(土)  ドイツの人の歌 〜Das Lied der Deutschen〜 

『レボリューション6』鑑賞
露骨にティル・シュワイガー目当てで借りてきました!

ティルが誰だか解らない? えっとね『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』に主演していたイカつい方の兄さんです 『キング・アーサー』にもゲルマン帝国の王子?さんの役で出ています 最近では『セックス調査団』とかいう実に観に行きにくいタイトルの作品に出ていたリなんかする ドイツの俳優さんです

『レボリューション6』のあらすじ
「80年代、6人の仲間たちが、廃屋となった建物を不法占拠し、帝国主義に対して抵抗運動を繰り広げた場所、ベルリンのクロイツベルグ地区マッハナウ通り。壁の崩壊やドイツ統一、ユーロ導入といった急激な社会の変化にも動じず、ティムとホッテの2人だけがそこで細々と暮らしていた。ところが、ある事件がきっかけで6人は再会することに…。15年前に仕掛けた爆弾が爆発し、警察が彼らの犯罪を暴露するフィルムを押収したのだった。
広告業界で成功を収めたマイク、検察官を目指すテラー、シングルマザーとして子育てに追われるネレ。そして、流行のファッションを身にまとい、豊かで安定した生活を実現させようとする、ティムの元恋人フロー。それぞれ変わってしまった仲間たちだったが、証拠フィルムを取りかえすため、とにかく力を合わせるしかなかった。6人は警察に潜入するために情報収集に取りかかり、綿密な計画を立てる。だが、かつて不法占拠者たちと渡り合ったマフノフスキー刑事に疑惑の目を向けられてしまう。彼らは、もう一度爆弾を作り、フィルムを吹き飛ばすという大胆な計画を思いつくのだが…。」nifty@theaterより


ティルの演じるティムが主役です
ティムと行動を共にしているホッテは活動家時代に足を失い車イスの生活を余儀なくされていて 彼の面倒を見ている形のティムは未だに反政府的な行動を取り続けている 他の仲間はそれぞれ自分の“今”を生きているというのに 過去を引きずったまま断ち切れないでいる2人が 愚かしくも純粋に見えてきます

初めは今まで築いてきた自分の立場を守るために渋々チームを復活させた感の4人が 6人で時間を共有していくうちに 未熟で浅はかだった青春の 己にひたすら正直にただただ猛進していた頃を思い出し 忘れかけていた友情を再び温め始めるのでした

皆それぞれに事情を抱え 葛藤も交えてなかなかに面白い人間が揃っています ティル贔屓の視線で見ていた所為か ティムの元恋人フローが魅力的に見えず 出てくる度にムカついてました(苦笑) 若かった頃は良かったんですけどね 年取って半端にセレブっぽくなってるのはイケ好かんかった
ティムも未練タラタラっぽくて何気に女々しさが垣間見える役どころ そんなヘタれな部分と いつでもイの一番に自分から危険に向かっていく命知らずの特攻体質を持ち合わせるティムを 絶妙に演じているティル・シュワイガー あんなにゴツい顔立ちで体だって骨っぽい男前なのに「可愛い」と思えてしまうのがスゴイとこですよ

ロシア風の毛皮帽をかぶって人混みをすり抜ける様子はキュートとしか言い様がないと思うんですが 私の目が変なの? え そうなの?!
ちょっと 同志求むでございますよ いや絶対いるって ティル可愛い!って人(力説)

えーっとティルの話に終始してしまいそうなので 一応映画全体の感想もね
冒頭のいわゆる“活動時代”の映像部分は 彼らの行動があまりにもトリッキーなため 意味不明のドラッグムービーだったらどうしよう(汗)と思い少々焦りました が フタを開けてみたら意外とまともな友情物語だったので 何というかこう あ こんな話だったんだ… という感じ 描こうとしたテーマは至極王道であると思われ(笑)

原題は『WAS TUN, WENN'S BRENNT?』=「火をつけるなら?」劇中に出てくる彼らの合言葉のようなものです
「火をつけるなら?」「燃やし尽くせ!」邦題は東西ドイツの政情を意識し過ぎじゃないかと思いましたよ まぁ ある意味6人の内面的な「革命」ではあったんでしょうけどね

存外解りやすい映画でした

『Das Lied der Deutschen』西ドイツ国歌

 


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