漆黒の王子 初野晴著 角川書店 2004/11/5<下>江戸時代に作られた暗渠で暮らす七人の浮浪者。それぞれが王子・時計師・ブラシ職人・画家・楽器職人・墓掘り・抗夫のなを持つ。<上>組織の者が眠るように死んでいく。誰がどんな目的でそれを仕組んだのか。交互に語られる。リングとなるのは記憶を失った女性。水の時計では幸福の王子ばりの作品であった。これも寓話のようである。評価 ○ (ムードあり)