雑記帳

2003年03月13日(木) きみの血を (吸血鬼)

きみの血を シオドア・スタージョン著  早川書房 2003/1/31

米軍兵士ジョージは上官から恋人に宛てて出した手紙の内容について問いただされた。 突如錯乱し襲いかかったが 上官を助けたのは意外なことにジョージの手からしたたり落ちる血であった。 恍惚としてそれを味わうジョージ。 その異常性のため矯正施設へおくられ、精神科医フィルとのやりとりがはじまった。

解説に1961年に出版されたモダンホラーの鼻祖というべき作品、キングもこれをかなり評価しているとの記述あり。 SF作家としての認識しかなかったので意外だった。 特に煽る記述もなく、淡々と話しは進むがなかなか味がある。 最後まであかされなかった手紙の記述に全てが集約しており、うまさを感じた。

評価 ○


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