白虎草紙
『遙か』の白虎組についての四方山話、SSなどです。

2007年09月25日(火) 或る個展によせて


 

ご無沙汰いたしておりました。

皆様には、お元気で、ご活躍でしょうか。




きのう午後、大好きな、
或る画家の、個展へと、出掛けておりました。



その方の、作品は、
時間を掛けた、油絵も、
さっと、描かれた水彩も、
本当に、ことごとく、こちらの胸に来て。


並ぶ、一枚一枚の、
絵の前に、立つたびに、
まるで、心の中にある、
筋肉を、もみこまれ、
緊張を、ほぐされて、弛緩をするように。


うっとりと、とろかされ、
体中、あたたまり、
幸せで、何かもう、たまらなくなります。





人体の、デッサンを、
することを、禁じられ、
けれど、生涯人間を、えがこうとした人。 


一切の、妥協なく、
下書きを、繰り返し、
たった、ひとつの本物を、えがこうとした人。




自身への、妥協ない、
そういった、厳しさが、
逆に、かかれた作品を、あたたかくするのを。



こんなに眩しくすることを、見る者は知らされ。




その人を、知るほどに、
作品を、見るほどに、
作品も、その人も、いとおしくなります。








今、手元に買い込んだ、図録がありますが。


中を、めくって見ていると、
ぬくもりが、蘇り、
また、ふたたびあの場所へ、出掛けたくなります。


















 


 < BACK  INDEX  NEXT >


桂子 [HOMEPAGE]