一年一度、七夕に。 それも、晴天の夜にだけ、 ここをおとなうあるじのため、 鷹通は日々、この別邸を、すみずみまで磨く。 まるで、あるじが毎日ここを、訪れるかのよう―― 掃除をし、部屋を飾り、 時には自ら庭に降り、庭師のまねもする。 「…去年は雨夜であったから、果たせなかったけど。 あすこそは、晴れ渡ったら、嬉しいのだけれど……」 もう、街では見えない星を、優しいあの方に。 おととしの夜、共に見た、星空を見せたい――