「隙 間」

2012年07月06日(金) 「エンジョイしなけりゃ意味ないね」

朝倉かすみ著「エンジョイしなけりゃ意味ないね」

短編のそれぞれがどこかで交差している短編集。
それがわたしは、最後まで読み、あとがきの解説を読んでいたなかで初めて気付かされたのである。

それまで気付かないままでいた自分の腑抜け具合が、なんだか悔しい。

目の前の行と文字しか追いかけられていない。
行や文字を追いかけているのは、わたしにとって、まったく見当違いも甚だしい。

行や文字が見えていてはいけないのである。
その中に入り込んで、同化しているのがわたしにとっては正常なのである。

もとい。

主人公たちは、奥田英郎の「ガール」の彼女らに近いかもしれない。

しかし「ガール」らと違うのは、戦う姿や意思や本音を、自らの内面で閉じ込めているところだろうか。

わかりにくいが、それこそがリアルさなのかもしれない。

いや、たんにわたしがいわゆる不感症気味になっていらるだけなのだろう。

朝倉かすみならではの「熱さ」を、激しく感じたかった。



さて、これの実際の日付が前後したりとあやしいのだが、もう少ししたら「夏」の到来である。

入谷の朝顔市が、今年は開かれる。
七月六日から八日までの、金土日の七夕またぎである。

鉢を買ったりしたことはない。
枯らしてしまうこと必然であり、そもそも鉢をぶら下げて家まで歩いて帰るには、ひとりはもの悲し過ぎる。

八月になれば、盆休みに高知の「よさこい祭り」である。
四国四県をついでに回ってくる予定である。

そこからおそらく九月十月は、「スーパーよさこい」と「東京よさこい」などが続く。

長い夏。

である。

「ほにや」
「十人十彩」

そして

「音ら韻」

なにげに「乱舞姫」の、

「姫さまの言うことは〜?」
「ぜっ、た〜い!」

が聞きたかったりする。

既に何樫に熱中症になりかかっているわたしは、無事に年末には平熱に帰ってこれるのだろうか。

激しいエビ反りジャンプができるようになっていたら、おそらくそれは、要注意である。


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