夢見る汗牛充棟
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2006年01月30日(月) 中世ヨーロッパの都市社会 河原温

世界史リブレット23 山川出版社

図書館で借りた。読了。

ええと、中世のヨーロッパにおける都市の成り立ちとか有り様について
ざっと述べたもの。小冊子なのでお手軽で良いかも。

西洋中世に似たファンタジー世界というのを知る一端になるかなぁ
と思って、なんとなく借りてみました。

つうわけで、以下は、私的なメモ書きです。




自然発生的に都市が形成されるためには、核となるものがある。
それは、宗教的な権威(教会・修道院)だったり、
行政的な権威(領主の城)だったりする。そこに人が集まる。
その権威に従う代わりに特権を与えられる等、何らかのメリットがある。
人があつまると、経済も発達する。回りに市場ができたりなんだり。
そうやって、一定の人口を含む豊かな塊になる。
豊かさゆえに、襲撃もされるので自衛の必要がある。防御施設を備える。
例えば領主の城砦などといっしょくたに、地域は壁で守られる。
外壁、門、高い鐘楼なんかが都市の象徴。
ただし、都市がかならず外壁で囲われていたわけではない。

いきあたりばったりだと、壁が二重になったり。
発展は、けっこう無秩序。


基本的に寡頭政治。金や権威のある極少数によって都市は治められる。
その権限の移譲も、彼らが任意で行う。

■空間の構成物

私的:個々の市民の家・店舗・庭園・など
公的:教会・市場・広場・街路・ギルドの建物・浴場などの公共施設

また、宿屋・娼家 など

宗教的には教区
行政的には街区や行政区

■住居
一般市民は、狭いスペースに居住する。人口過密。
三階〜五階建てで、隣と壁を共有する長屋な造り。
木造が多かった。
木造で3〜5階の狭い集合住宅では煮炊きはいったいどうしていた?
中世じゃ、炉だ。火ぼうぼうだ。石の床が必要じゃないか?
料理、どうしていたんだろう?


衛生状態は劣悪。窓からごみぽいぽい。ついでに汚物もだって。
都市でも市民が普通に家畜飼っていたり。石畳を豚やら鶏やらうろうろ。

フランスの王様が、居間の窓にもたれてセーヌ川を見ていたときに
泥、埃を巻き上げて右に左に走った馬車がそりゃもうすんげえ悪臭を
引き起こした。王様「うがあ!!」とぶちきれ、町の街路や道路を敷石
によって舗装することを命じたそうな。さぞ、すんごい環境なんであろ。


裕福層の住居は石造りもある。
公共建築物は石造り。
道路を敷石で舗装するというのは、大都市以外は遅かったようだ。

■職業集団
身分制社会。自分の身分、働きに応じて少なくとも一つの団体に所属する。
都市民であれば、ギルド(同業組合)に加入が多い。

ギルド:血縁関係を持たない人々が相互扶助を目的として結成する集団。

商人のギルド:都市の経済を制御する機能。

手工業者のギルド(ツンフト):製品の統制と品質の管理。
親方−職人−徒弟を構成員とする。
親方になるための要件。マスターピースの作成。親方加入金の支払。

■大学(研究・教育組織)を中心に広がる都市

だから、ファンタジーな世界で魔法都市が成立しても別に変じゃないのね。
いつでも学生は優良な消費者なんだろうな。学ぶ3倍遊ぶので、自然
サービス業も栄える模様です


■施療院
社会福祉施設。元来は、社会的弱者保護の観点から修道院が設けた。
一夜の宿を欲する巡礼者や、貧者、捨て子や病人を受け入れた施設。

都市の裕福な市民が寄進して設立する場合もある。
本来は弱者を受け入れる。
後にライ病、捨て子、盲人など対象を限定する救済施設も出てくる。

■身分
基本的に階級社会なので、身分によって差別される。
差別がわかるように、服装などが定められる場合がある。見てわかるよう。

■PS
どんな時代、世界でも、金融業(金貸し、造幣など)は社会の勝組だ。
うへえ。


恵 |MAIL