しゃぼん暮らし
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朝
しょうしょう不安な気持ちで 駅までの道を歩く
(こんなたわいもない事、誰にも聞けないよ)
イナバさんにばったり会う
「・・・」とさりげなさを装って疑問を口にすると 「ああ、それは」と二言ぐらいで返事がかえってきた
ほっとする
「またねー」と手をふって
イナバさん、今日は制服じゃないんですね、と 走る自転車の後ろ姿に言う
いつだったか
デニーズにいったらあかるい制服姿で働くイナバさんがいた 三児の母だけどきれいな脚 子供達にアイスを食べさせていたら わたしの目の前にすいっとホットコーヒーが出てきて 「これ、わたしから」とにっこりされる
お店を出るときに 彼女は忙しそうにしていたので 紙のランチョンマットに お礼の手紙を書いて立ち去った
あのときの手紙みてくれたかな (今も聞いてない)
じぶんにとって こういうふうにいるひと、というひとがいる
近くても遠くてもたとえ家族でも はなれてしまえば みんなひとりのひとで
そういうふうにすべてのひとのことを想いはじめると いろんなものが とても遠い
はてしない
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