しゃぼん暮らし
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2004年08月25日(水) 『わたしが死んだ夜』

お湯のなかで頁をひらくと
するりと身体をすべりこませてきた

「読んでごらん」
と言うと

このひとは

目次、という字が読めなかった

ぬるいお湯と、本にはさみこまれるようにして
たどたどしく目次を読む


「‥こうか、さつじん、‥わたし、が、しんだ、よ、るリンゴ、ひとつ、‥こ、か、い、ん‥‥‥よるが、あばく、ひぐれに、しよけいの、たいこが、なる‥しぬ、に、はお、しい、ひ‥‥つま、が、き える、ひ‥」


ウィリアム.アイリッシユ
の短編集を再読

一日にひとつだけの短編をお風呂で読んだりすると
贅沢な気分であります




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