★悠悠自適な日記☆
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2002年02月16日(土) 戦争について

今日は演出としての自分の甘さに凹みました。私は芝居に対して甘い気持ちを持ったことは一度も無いつもりだったのですが、つもりでは全く意味がありません。どう役者に納得のいく状況説明をするか、どうしたら役者にもっと緊張感を与えられるか、掘り下げれば掘り下げていくほど自分の考えを上手く伝えられなくてあがく自分がいるのです。

 今回はテーマのひとつに「戦争」が出てきます。戦争のお話を書くということは、やっぱり背景で人が死んでいくわけで、登場人物は必ず「死」というものと常に隣り合わせにあるわけです。その尋常じゃない世界の中で人は人に対してどのような思いで接するか、そのひとつの物語が今回の芝居の中に出てくるわけです。
 「戦争」をテーマの一つとして取り上げるのはすごく悩みました。そもそも私は戦争(特に日本の)が嫌いなのです。私がちょこちょこっと書いたところで戦争の深さを理解することなんて到底できないし、できるとも思っていません。だけど、あえて私は「戦争」という背景を取り入れることにしました。テレビを見ていて、新聞を読んでいると毎日のように人が死んでいきます。その度人間は常に争っていなきゃ生きていけない生き物なのかなぁ…と思うのです。いつの間にか人が死んでいくことに慣れっこになっている、それって小さな「戦争」を見逃してるんですよね。じゃぁ、その両方の「戦争」に共通するものはなんだろう…?そこを描きたくて、あえて今回は「戦争」という背景を取り入れることにしました。

 市演を観た先輩の中で、「人が死ぬことを美化しすぎている」とおっしゃった先輩がいます。それを聞いてから芝居の中で人を死なせるということにはすごく気を遣うようになりました。やたら戦争の話をしているのですが、実は今回は戦争が原因で登場人物が死ぬのではありません。戦争はきっかけにすぎないのです。今回人が死ぬということにはめちゃくちゃこだわってます。だけど、今日部員に「この話はキレイに人が死ぬよね。」と言われて、一番大事なことを台本から読み取ってないと思い凹みました。こんだけ書いても上手く言葉にできない自分が悔しい…。

 なんかこれ以上書いても言い訳っぽくなるのでやめます。ネタばれしそうやし。
戦争嫌いです。その嫌いっぷりを観て下さい。あぁ…プレッシャー…。


嶋子 |MAILHomePage

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