2004年08月04日(水) 迫り来る老い

くそじじい。
いつもに増していやな奴だ。
人の揚げ足ばかり取り、自分のことを優先させたいのだが、自己主張をするにも、さも相手のためを思っていう。
人として最低な男だ。

だが……。
はげの一言でちょっと見方が変わった。
はげはこういった。
「最近、くそじじい(くそじじいの名前ね)、疲れてるような感じだよな……」
……。
確かに。
ただの夏ばて、というのではなさそうだ。
疲れきっている。
そして、それに比例するようにイライラしているように見受けられる。
感情の発露が、極端になってきた。
それは、単純に出戻りのおいらがにくい、とか、いつまでも自分に座を譲らないハゲが憎いとか、そういうものではない。
何かにあせっているような。
何かにおびえているような。
そして、何かを隠そうとするような……。

大観覧者として当然やるべきであった、一歩退いて大局を見渡す。
これをやってみると……。

くそじじいは、旅館の倅として生まれたが、旅行業者にへこへこする両親を毛嫌いすると同時に、自分は必ずああいう親にはならず、頭を下げられる人間になってやる、と思ったようだ。それが旅行業者としての夢のスタートだった。
大学に入学した時点で、旅行業者の試験を受けられる資格を取ると、彼はすぐに大学をやめ、試験を受け、旅行業者となった。(今はどういうルールか知りませんが)
だが、その我の強さと口調の悪さが災いして、職場に居られなくなって転々と……。
68になって、うちの職場に流れ着いた。実際にきたのは62、3のときだが。

年をとっても衰えぬ野心。
それに反比例して減る体力。
それは体だけに限らず、頭にも現れている。
瞬間的な判断力は鈍い。
そして、物忘れも激しい。

だが、その事実をプライドが受け取らない。
強力な野心と自尊心だけがそこにいまだ巣食っている。
認めているのか認めていないのかわからないが、
現状に対し何らかの怒りをもっている。

なぜ俺が。どうして俺が。
おそらく彼の心を覗くとそういう言葉が満ち溢れていることだろう。
もし、そうでなければ彼は本当に幸せだろう。

相変わらずいやなじじいだろう。
だが、そのじじいを見る目は嫌悪から憐憫に変わるかもしれない。

なーんていって、明日もまたじじいにむかついている自分が居る気がします(^^;


 < 過去  INDEX  未来 >
ご感想をどうぞ。




彩葉 [MAIL]

My追加