おいらが就職している気化蝋売り会社。 こいつの正体がようやく分かった。 背景はバブル期にまでさかのぼる。
●バブル期(高度成長期含む)
すべての会社が右肩上がり。 にわか成金が大いに増える。 金が余って仕方ないので、土地を買い、更なる儲けをたくらもうとして、にわか大家が大量発生。実際、東京に住んでいながら、群馬や栃木にアパートを持ち、管理を完全に不動産会社に委託した大家が数多く存在。 このとき、うちの会社は大もうけ。 とにかく仕事があり、間に合わないので、契約書(工事料金を無料にする代わりに十年間使ってくれ、とか、これはレンタルで貸していると明確に示した契約書)やお金の精算もせず、とにかく規模を拡大していく。
●不況に突入
バブルが弾け、にわか成金が減り、大家が増えなくなる。 気化蝋会社は、新規が取れずに、既存のお客の奪い合いに走る。 ここで、本当はお互いのすみわけをしておけば、事業拡大はできないかもしれないが、黒字は出せたため、安定した……はずだった。 ところが、うちの社長は、外に全くでないため(商工会の付き合いもない)状況がわからない。ただ漠然と、規模の拡大を狙い、新規のアパートをとりに走る。 あまりにそれをやるために、全く新規が取れないと給料からマイナス5000円とする結構無茶苦茶な決まりを作る。
●法改正
気化蝋の値段の自由化に伴い、ブローカーが暗躍。ブローカーというのは、契約を取ることに特化した歩合制の人間。 眉毛ボンバーが、いち早くこれを使い、大手の客を奪いにかかる。奪い方は、現金を大家に掴ませたり、格安の値段で気化蝋を提供すると言って契約を取る(実際は権利を転売し、転売された会社が通常と同じ価格かそれ以上の価格で気化蝋を納入)。 問題はこのとき。現金をつかませても、契約書(配管は無料にする代わりに十年間はうちの気化蝋を使ってくれ、というような内容の契約書)がある家は取れない。かわりに契約書があっても、期限が切れたところを狙って集中攻撃。
縄張りを荒らされた大手は、ブローカーを使い、奪い返しにかかる。 このとき、景気が良かったときに契約書を作らなかったため、お客を止める方法がなくどんどん顧客を奪われていく。
契約書を作成しようとするが、欲の深い社長は、本来償却期間が十五年のアパートの配管に対し、半永久的に気化蝋を入れるような無茶苦茶な契約事項を入れようとするので、大家は判などおさないし、サインもしない。 その間にもどんどん客は取られていく。 デマを流したり、チラシを入れたり、工事の前日に配管を全部撤去してみたり(刑事事件)、お客がサインしなかった契約書に、営業が自らサインして、契約書を偽造してみたり(私文書偽造)して、なんとか契約を留めようとするが、徐々にとられている。
社長のバカたれは、その現実に気づいているのか、はたまた分からないのかは不明だが、お客が奪われているのは営業の怠慢だとし、営業に「一軒奪われるごとに5000円」というペナルティを課す。余計社員のやる気がなくなる。
営業は、景気がいいときにも給料が上がらないため、やる気がない。(そもそも、評価機構が存在しない) したがって、営業活動をしているかのような日報を提出こそすれど、実際は営業をしていないという状態が続く。
また、社長が悪い意味でのワンマン経営のため、社員全体が情報を共有しておらず、社長のさじ加減ですべての作業が決まる。また、クレームについても、社長が対応を忘れたり、社長独自の軽率な判断で対応をしなかったり、と顧客の評価はおちに落ちる。
●現在
おいらがお客のところに行くと、「全く挨拶にこないのに、景気が悪い時に仕事暮れ、とくるのは都合がよすぎる」「社長にクレームを言ったのに、社長が逃げたまま五年以上返答がない」というクレームが出てくる。 長い営業は、そうなるのを知っているのであえて訪れないらしい。
もう、やめるしかないですな。 犯罪の片棒担がされるかもしれないし。 とりあえず、2/11に辞めてきます。
それまでは、営業そのものをたのしむかなー。
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