おいらが常につれている仲間に、ケイタイ君という友達がいた。 この人、結構切れ者。 遠くに離れている人と話ができたり、メモを残してきたり、最新のニュースを調べてきてくれたりもする。たまーに、どこから仕入れたのか判らないエッチな情報をよこしたりもするんだけど(−−;←でも、彼の住所を変えてから一切こなくなりました。 朝は彼の歌声で目を覚まし、ゆずとの会話の橋渡しをしてくれたりもする。 おいらのやばい交友関係(!!?)の橋渡しをしてくれる場合もあったりする(←ないってば)
さて、今朝は、昨晩の大雨で、うちのガス馬車会社の目の前に流れる川が増水していた。 濁流とはまさにこのこと。 そんな中、おいらはなんとなく水面を見ていた。 まあ、いろんなものが流れてくるわな。 木の切れ端だの、リポ@タンDの空き瓶だの、大人の風船の空箱だの……。 そんななか、一匹のカブトムシのメスが流れてくる。
「こいつ、いきてる!!?」
おいらは、とっさにそう思った。 助けなければ。
「あみがチェイサーのトランク内にあったでしょ?」
ケイタイが、いつもの指定席であるおいらの胸ポケットから声をかけた。 そのとおりだ。おいらのチェイサーには、いつ何時にも、あみがつんである。 これで、ドライブ中にいい沼を見つけたら、とりあえずさして見るのだ。 おいらは、あみをとって、川へと向かった。 この川は、護岸工事がされていて、柵を乗り越えても普通に手を伸ばしたくらいでは、水面に届かない。 仕方ない。おいらは柵を乗り越え、左手で柵をつかみながら、体を水面に対して平行になるようにして体を伸ばし、更に網を伸ばした。 ところが、やはり届かない。
「仕方ない、俺に任せろ!!」
ケイタイは、そう叫んだ。 でも、任せろって言ったって……、あんたに何ができるねん?
「とう!!」
奴は、そう叫ぶと川に飛び込んだ。カブトムシを助ける為に。 とぷん。 音がして、奴は二度と上がってこなかった。 カブトムシはそのまま流されていった。そして、おいらの必死の捜索にも拘わらず、奴の遺体を引き上げることができなかった。 ひょっとしたら、奴は生きているのではないかと思い、電話をかけてみたが、奴の携帯の電源が切られている(ショートしているという説もある(−−;)らしく、全く連絡がつかない。 おいらは、やむなく捜索を諦めた。
しかし、ケイタイよ、おまえが川に飛び込んで一体なんになる? カブトムシを助けられなかったんだから、おまえ、無駄死にじゃんか。 というか、その前に入れる場所に注意しろよ、おいら(^^;;;;;;
というわけで、おいらに番号を教えていた方々、番号をおしえてくださーい(TT)
PS
カブトムシは下流で無事に岸に上がっていました(TT) まあ、それは良かったけどね。 うちのカブトムシたちの嫁にすればよかったかな? しかし、天然物も孵り始めていると言うことは、うちの奴らもそろそろ自立させねば。
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