2002年05月31日(金) 鉄パイプ

本日、恐ろしい事件(になりそうなイベント)に遭遇した。
乗せたのは、聖苑(お葬式をやるところ)に勤めている旦那さんを持つおばあちゃん。
以前のなんにゅうに、いろいろねたを提供してくれたおばあちゃんだ。
鈴虫を飼うために7000円を惜しげもなくガス馬車に投じ、聖苑にて犬の遺体の頭を吹き飛ばす旦那さんを持つおばあちゃん。
そのおばあちゃんが、鉄パイプを持って旦那さんをぶっ飛ばしに行くというのだから、穏やかではない。

その旦那さんというのが、とにかく金使いが荒い。
実は、このおばあちゃんには三十近い娘さんが数人いるのだが、そのうちの一人が、『一人では生活していくのが危うい』子なのだ。
親が亡くなった後は、施設に入って何とかやっていけるような子。
そのこのために、実はおばあちゃんは、数百万円の貯金をしていた。
数百万円で施設費が全てまかなえるかどうかは別として、とにかくお金を必死に溜めていたのだ。
ところが、その溜めているお金を、片っ端から旦那さんがパチンコにつぎ込んでいるのが判明したのだ。
そこまでは、前回もあったお話。
しかし、今回は、前回の件で説教をしたにも拘わらず、全く聞く耳持たなかった旦那に対し、ばあちゃんがついに堪忍袋の緒を切ったという感じだ。
まさに、堪忍袋が『バリバリ…!!』と音を立ててちぎれ飛んだという感じ。

「奴は、わたしがおんなだとおもってなめてるんだ」
「目にモノ見せてくれる」
「本当は、見せしめに奴の車をぼこぼこにするつもりだけど、奴が邪魔をするようなら、奴の頭もぶっ飛ばす」

だんだん過激になってくる。
勿論止めましたとも。
だって、車をぶっ飛ばすだけなら、夫婦喧嘩をしていて皿が飛び交って割れたレベル。なんの罪にもなりはしない。
でも、旦那の頭をぶっとばすとなると、傷害罪になりかねない。
当たり所が悪ければ、即死だ。
その事実を知って連れて行ったおいらは、傷害幇助罪?
場合によっては、殺人幇助罪?
だって、お客がいけ、という以上行かねばならん。
海の中だの宇宙だの過去の世界だの、物理的に不可能な所は拒否できるけどさ(ってか、それは心中しようということなのでは!!?)。
お客がやばい目的で行くことを知っていて、阻止できなかった場合、犯罪になるのでしょうか(−−;

ひええええええ……。

降ろして三十分後。
そのおばあちゃん、聖苑から乗ったようです。無線が聞こえた。
果たして、ぶっ飛ばしたのは車だけなのか。それとも……。
非常に気になる所だが……。


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彩葉 [MAIL]

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