バカ日記★体育会系爽やか好青年の裏の顔

中学の時の体育教師が嫌いだったのです。
1年だけ在籍していたバスケ部の顧問だった赤いスポーツカーに乗ったお坊ちゃま数学教師も、ちゃんとしたユニフォームがあるのに一年生は何故かブルマで練習させられ(ジャージも許さなかった)、その上背後から
「お前は脇が甘い」
とかなんとか言いながらピタリと寄り添い、何気に股間を押し付けながら指導したりするあたりがたまらなく気持ち悪くて嫌いだったのです。
私達一年は大それた事は出来ませんでしたが、先輩はキモイキモイと言っては、練習試合先の学校に、みんな徒歩なのに一人自転車で乗りつけた顧問の自転車のサドルを外して捨てたりしていたのでした。
悲しい顔をしながらも、怖いヤンキー先輩に強く言えず、尻を浮かせながら自転車をこいで帰った顧問に、なんだか哀愁を感じたりしたのでした。
顧問は、見え見えの欲望と、その哀愁があったから、まだ許せていたのかもしれません。
体育教師はなんかこう、爽やかな顔の裏に隠されたいやらしさが見え隠れして嫌いだったのです。
若くてガッチリした体に、爽やかに日焼けした肌、そしてそこそこハンサムな顔。
時々冗談を言ったりして(もちろんくだらない内容ですが)親しみやすく、威圧的な雰囲気もなく、いつも優しい口調で生徒を諭すのです。
もちろん女生徒に人気があり、休み時間によく彼を囲む女の子達を見かけました。
私も、最初はそんなに嫌いでもなかったのです。
私が彼を
「もしかしてこの人、うちの顧問以上にいやらしいのではないだろうか。」
と怪しんだのは、夏頃でした。
彼は普段から股間のもっこりが出るくらいピチピチしたジャージを穿いていて、それは生徒達の間でネタにされるくらい有名だったのですが、まぁ体育教師なんてそんなものなのだろうとしか思わなかったのですよ。
ところがそのもっこりジャージはだんだんエスカレートし始め、たまに競輪選手が穿くような五部丈のピチピチスパッツを穿いたりするようになったのです。
いやもう、もっこりがくっきり。
おっぱいがいっぱい、みたいな語呂のよさ(関係無し)。
さすがに「先生かっこいい!」とか言ってた女生徒も引き気味でしたね。
だけど彼のエロ精力勢力は衰えることなく、夏には上から亀頭がこんにちわしそうなくらいきわどいブーメランビキニで水泳授業。
飛び込んだらポロリするって!と、密かにハラハラしたもんです。
私達が子供だから解らないとでも思ってたのでしょうけども、それがなんだか「物をわかっていない子供をなめてる大人の男」って感じがムンムンで、いやらしくて嫌悪したのです。
そして、夏休み。
生活指導もしている彼は、全校集会の壇上で、ニヤニヤしながら言ったのです。
「ええか、お前ら。夜、出歩いて公園に集まったりうろうろしたりすんなよ。お前らの事やからな、夜になったらエログロナンセンスな話するにきまっとるねん。」
みんなはその、「エログロナンセンス」という、なんだかエロくてどぎつい言葉に、言葉の響きだけでドッと笑ったのですが、私は衝撃を受け、引きつり笑いをしたのでした。
エログロナンセンス!
しかも私達が!?
そんなもん、クンニに憧れてた私だって思いつきもしませんでした。
今の中学生はどうか知らないけど、私らの中学の時なんてかわいらしいもんで、みんなエロ用語を知っていたとしても、カマトトぶって口にもしないような子が大多数だったのです。
男の子がたまにエロい事を言っても、それは子供の無邪気さで、素敵なエログロさなんて悲しいくらいに微塵もなく、決して「エログロナンセンス」ではなかったのです。
エログロナンセンス、今の私は大好きですよ。
文学面で言うと、私の好きな江戸川乱歩だってエログロナンセンスの部類にはいるそうです。
でも、みんなマンガしか読んでないような子供ですよ。私だってエログロナンセンスなんて言葉はその先生が使うまで知りもしませんでした。
小学校の時から毎週週間宝石をこっそり隠れ読んでいたこの私もですよ。
大人になった今でこそ、エログロナンセンスの卑猥さが素敵と思えますが、ただ手をつなぐだけでキャーキャー言ってたあの子達に、「お前らはエログロナンセンス好きやからな」という言葉を投げかけた体育教師の下品さが大嫌いだったのでした。
そういう目で私達を見ていたのか、と思うと、
「まあ体育教師ってそんなものなのかもな」
と思っていたあのもっこりジャージすら嫌悪の対象になったのでした。
体育教師はみんなにその言葉がウケたのを嬉しがって、何度も「エログロナンセンス」という言葉を使い、それは長期休暇に入る前の全校集会のお約束にまでなり、私をうんざりさせたのでした。






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ネチネチとしたエロトークをされる方がまだ楽しめる。
爽やかな人なんていう仮面をかぶった人のエロって、本気なのか冗談なのか、爆笑しながら突っ込んでいい物なのやら、わからなくなってしまうのです。
突っ込んだら
「男として当たり前の欲望だろ!」
なんて本気になって正論ふりかざしながら怒ったりしそうで怖い。


「爽やか」ってやつが一体なんなのか、もうさっぱりわかりません。
2004年07月04日(日)

エロバカ日誌☆ / リカ隊長

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