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2005年12月11日(日) Jユース杯 ベガルタ仙台戦

05年12月11日 (日) 13:00開始 宮城スタジアム
 Jユースサハラカップ2005 第13回Jリーグユース選手権大会
 対 ベガルタ仙台ユース ※45分ハーフ
 天候:晴れ

▼布陣
先発:                後半32分〜:
−−−−−−長沢−−町田−−−−−− −−−−− 山崎竜 −篠田−−−−−−
−−八木−−−−−−−−−−小泉−− −−八木−−−−−−−−−−谷野−−
−−−−−−高野−−柴田−−−−−− −−−−−−高野−−柴田−−−−−−
− 桑原卓−佐野克 −石垣− 桑原彬 − − 桑原卓−佐野克 −石垣− 桑原彬 −
−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−− −−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−
控え:吉田、岩本、渥美、佐野諒、谷野、山崎竜、篠田
交代:後半20分:町田→篠田
   後半31分:小泉→谷野
   後半32分:長沢→山崎竜

ベガルタ仙台ユース:
先発:                後半32分〜:
−−−−− 佐藤豪−鈴木勇 −−−−− −−−−−−− 佐藤豪 −−−−−−−
−−−−山崎−−−−−−奥埜−−−− −−−−山崎−−−−− 鈴木勇 −−−
−−−−−−竹内−−菅原−−−−−− −− 林 −−菅原−−奥埜−−小林−−
− 佐藤悠 −村中−−橋浦−−岩田−− −−− 佐藤悠 −橋浦−−村中−−−−
−−−−−−−−宮崎−−−−−−−− −−−−−−−−宮崎−−−−−−−−
交代:後半00分:岩田→林  (3-4-3に変更、上記参照)
   前半32分:竹内→小林 (奥埜をCH、小林を右WBに)


▼試合展開

 Jユースサハラカップは、ノックダウン方式のトーナメントに突入。二回戦 (一回戦はシード) は、出場チームのホームスタジアムで行われる。清水と仙台は共に予選グループ2位通過なのだが、仙台の方が対戦戦績が上との判断だろう、仙台は日本代表がトルコ代表に敗れた地、宮城スタジアムでの試合となった。仙台は試合前日に0.5mmの降雪、11日は最低気温-1.4度、最高気温2.9度と底冷えする。だが、風は弱かったため、サッカーを競技する上では良好。観戦するにも、先週の益田に比べればかなりましだった。



 清水は、先週サテライト戦と全く同じスタメンで、3年生4人に2年生7人。春夏のチームとはシステム (3-5-2→4-4-2) も選手 (前田・岩本・山崎竜→山崎晃・桑原彬・町田) も大きく変わったが、今のチームはほぼ、完成の域にある。ベンチには3年生が2人入り、途中交代で前田を除いた3年生全員が、同じピッチに立った。一方の仙台は、3年生2人・2年生8人・1年生1人が先発。夏のメンバーから3年生3人 (小山・林・石橋) が引退、ないしは怪我で先発を外れている。戦術的には夏から不変。その中で、両SBの佐藤悠や岩田が新たに起用され、経験を積んできた。

[前半]
 試合開始。仙台、最終ラインでパスを回す。CB橋浦からCB村中へのパスが弱く、FW町田がカット、勢いのままCB2人の間に飛び出し、寄せてきたところで右へ。右45度フリーでFW長沢のシュートは、GK宮崎の手を弾いてゴールに吸い込まれる。1−0。開始30秒のゴールであった。思いがけずのプレゼントを奪い返そうと奮い立つ仙台は、4分、40MのFKを佐藤悠が直接狙うと、8分には自陣から再び佐藤悠がFK、FW佐藤豪が落としてDH菅原がミドルを撃つ (枠外)。セットプレーでペースを掴んだ仙台は、17分、流れの中からも左SB佐藤悠の左足、アーリークロスを佐藤豪が落とし、今度はFW鈴木勇がミドルを狙うが、枠上。続けて19分、左SH山崎のクロスを石垣がクリア、だが右SB岩田が拾って素早く入れたクサビを佐藤豪が簡単に左へ叩き、山崎がミドル。今度は枠を捉えたが、GK山崎晃が正面でキャッチした。
 先制後の清水は、相手の圧力に押されるままにファウルを犯す程度しか、プレーできていなかった。引いて守ることで裏のスペースを消し、空中戦を誘って跳ね返す我慢の時間帯。すると24分、右SB桑原彬のスローインを、長沢が頭で受ける素振りをみせてスルー、その裏に飛び出した右SH小泉、中央に切れ込むと、DFラインの左大外へ斜めのスルーパス。ワントラップで裏に持ち出した左SH八木が、左45度からゴール右に低く突き刺した。2−0。更に26分、相手ドリブルを弾き飛ばした左SB桑原卓から、CH高野を経由してサイドチェンジ、小泉が入れたアーリークロスは村中がクリアするが、高く上がったボールを長身とジャンプを利用して、長沢が頭でのトラップから足下に収める。と、右に小さく叩き、長沢のトラップの時間を利用して走り込んだCH柴田、弾むような全力走からボレーを叩き込んだ。3−0。シュート3本で3点。

 仙台も28分、40Mの距離から佐藤悠が再度直接FKを狙うが、GK山崎晃が危なげなくキャッチ。すると33分、中盤中央の柴田がスライディングタックルで、足下のボールを根こそぎカット。笛はなし。仙台は激しいチャージに慣れてないのか、タックルを受けるとセルフジャッジしてしまう傾向がある。中央を長沢が持ち上がり、寄せの遅いDFの合間から狙ったミドルはGK宮崎が弾くが、八木がきっちり詰めて、4−0。次いで38分、巧みにキープする町田を高野が追い越してパスをもらい、右に開いた町田へとリターン。抜け出た町田が鋭いクロスを折り返すと、ニアの長沢がワントラップボレーでファーに突き刺した。5−0。
 42分、仙台に決定機。石垣のパスミスをカットした山崎のスルーパスから、鈴木勇が裏へ抜け出す。さすがの佐野克、スピードのある鈴木勇に追いついてカットするが、左に流れたこぼれ球をまた鈴木勇に拾われてしまう。マイナスのグラウンダークロスは、ファーの佐藤豪の前で桑原卓がカットしたが、これも山崎に拾われ、中央フリーでシュート。しかし、GK山崎晃は両手でそれを足下に弾いてから、無事にキャッチ。真田を思わせる落ち着いたセーヴィングだった。結局前半は、シュート6本で5点を奪った清水の大量リードで折り返した。

ベガルタ      清水エスパルスユース
6(3) シュート 6(6) ◎長沢、◎八木、◎柴田、○長沢、◎八木、◎長沢
5(0) 右クロス 5(1) ×小泉、×小泉、×小泉、×長沢、◎町田
7(1) 左クロス 1(0) ×長沢
0(0) 右側CK 0(0)
1(0) 左側CK 1(0) ×高野
0(−)  犯OS  1(−) ・長沢
7(0) ファウル 7(0) ・長沢、・桑卓、・桑彬、・町田、・柴田、・柴田、・桑卓

[後半]
 後半、仙台はハーフタイムに運動量を恢復すると、3-4-3の超攻撃的布陣の下、開始1分、左45度から左FW山崎のミドルを皮切りに攻勢へ出る。5分には中央を持ち上がった山崎のスルーパスから、右FW鈴木勇が斜めに裏に抜け出る決定機を迎えるが、シュートはニア左。すると逆に7分、最終ラインのパス回しから、佐野克のロングフィード1発で八木が左スペースを抜け出す。方向転換しつつDFを1枚抜いてクロスを上げると、ファーでドライヴしておじぎしたボールを小泉がボレー、6−0。引き続き11分、中盤で高野が奪うと、時を移さずクサビを入れる。町田とDFが競り合って浮いたボールを、長沢がジャンプせずにマーク相手をスクリーンして抑え、189cmを活かして頭でトラップ。PA右に持ち出し、冷静にループを決めた。7−0。
 16分、相手クリアを体で止めた小泉が、町田とのパス交換で右ポスト前まで侵入、高速クロス (シュート?) を入れるが、合わずにファーへ流れる。仙台も17分、佐藤悠の左CKをファーで竹内が頭を合わせたが、ゴール内ファーでカバーに入っていたDF (桑原彬?) がクリア。19分、仙台村中のクリアを長沢が体で弾き、拾った八木が左から切れ込んでクロス、長沢は合わせるが弱く、ゴール右へ外れる。24分、仙台の縦パスのミスを桑原卓がダイレクトの縦パスで返し、長沢が左へ叩く。八木の左クロスは中央のFW篠田を通過して、ファーでフリーの高野へ。ワントラップから余裕のループを狙ったが、これはGK宮崎に読まれた。仙台はパニックに陥ってるのか、クリアやパスのタイミングを急いでミスを招き、そこから清水の速い攻守の切替を前にピンチを招いている。

 29分、仙台、佐野克が余っていたギャップを突かれ、スルーパスで佐藤豪に裏に抜かれてしまい、PA内左から戻したボールに単身鈴木勇が突っ込むが、シュートは左。続けざまに31分、右WB奥埜のクロスは桑原彬がクリアするが、ファー流れたボールを山崎がフォローして左クロス。中央の佐藤豪がバイシクルを枠内に放ったが、GK山崎晃が枠上に逸らす。続く佐藤悠の左CKも佐藤豪が頭で合わせたが、右に外れた。仙台の決定機の連続に沸き上がる宮城スタジアム。だが、32分、篠田の突破で清水が右CKを奪うと、高野の速いキックをファーポスト付近で受けた石垣、お腹のあたりに飛んできた難しいボールを腿でリフティングして、無理矢理ゴールに押し込んだ。8−0。
 8点差。もう失うものはない仙台は、竹内に代えて山崎を投入。攻撃的な奥埜を中央に回し、3トップにボールが入れば、その奥埜と両WBが一斉に駆け上がる迫力ある攻撃を展開する。35分には清水の左CKを跳ね返して速攻、開いた左WB林が溜めると、中央を駆け上がってきた?がスルーパス、佐藤豪がDFを弾き飛ばしながらシュートを放つが、GK山崎晃がパンチングで弾き返す。だが、人数を掛けて攻めに出ればカウンターのリスクを増すのも必然で、38分、ボール奪った右SH谷野の縦パス1本で篠田が抜け出してPA内、彼らしい急停止から着実なステップでシュートは、僅かに右に外れる。43分、左に開いてパスを受けたFW山崎竜、中央に向かって彼らしい強引なドリブルを開始。スピードに乗ったところで内側を併走する八木に横パス、八木は疾走したまま左足ダイレクトでゴール右に突き刺した。9−0。

 なおも攻める仙台だが、ロスタイム、林の左クロスがファーに流れたところ、大外から小林が飛び込んでボレーを放つが、角度なくGK山崎晃の正面。結局、そのまま9−0でタイムアップ。スタッツや決定機の数から見れば、7:3で清水というところだろう。大差がついたのは、ゴール前の決定力。決定力に差がついたのは、行徳監督が常日頃から口酸っぱく強調している、「ボールをしっかり止めて蹴る」技術の差だったと思う。

ベガルタ      清水エスパルスユース
10(5) シュート 9(6) ◎小泉、◎長沢、×長沢、×長沢、○高野、×柴田、◎石垣、×篠田、○篠田、◎八木
3(1) 右クロス 4(0) ×小泉、×小泉、×谷野、×谷野
10(2) 左クロス 7(3) ×八木、◎八木、×桑卓、×八木、○八木、×八木、○八木
1(1) 右側CK 4(3) ○高野、◎高野、×高野、○高野、
2(0) 左側CK 1(0) ×谷野
0(−)  犯OS  2(−) ・町田、・小泉
3(0) ファウル 5(1) ・桑卓、・長沢、×克彦、・八木、・高野、・八木


▼試合結果

清水エスパルスユース 9−0 ベガルタ仙台ユース
 得点:前半00分:清水・長沢 駿 (町田 朋弥・スルーパス)
    前半24分:清水・八木 和秀 (小泉 慶治・スルーパス)
    前半26分:清水・柴田 和也 (長沢 駿 ・ポストプレー)
    前半33分:清水・八木 和秀 (長沢 駿 ・シュートリバウンド)
    前半38分:清水・長沢 駿 (町田 朋弥・右クロス)
    後半09分:清水・小泉 慶治 (八木 和秀・左クロス)
    後半11分:清水・長沢 駿 ※自ら奪って
    後半33分:清水・石垣 勝矢 (高野 美臣・右コーナーキック)
    後半43分:清水・八木 和秀 (山崎 竜男・ショートパス)


▼選手寸評

[私撰MVP]
●長沢 駿 (2年・FW)
 3得点2アシストと、77分の出場時間で7点中5点に絡む。ゴール前でもポストでも、浮いたボールの位置に対する感覚、コントロールする技術、そして落ち着いた判断に基づき、正確なプレーをしていた。前線からの守備も怠らず、適切。

[私撰MIP]
●八木 和秀 (3年・左SH)
 守備時の中途半端なポジショニングが気になるところだが、主導権を握った展開では毎度輝く。裏を狙うオフザボールの動き、足の速さ、ドリブルのキレ、両足蹴れる技術、何よりもシュートの巧さといった彼の良さが、全て良い方向に働いた。

●山崎 晃太 (2年・GK)
 落ち着いた対応でセーヴ率100%。元々反応の鋭さには定評のある選手だが、ただ飛びつくのではなく、場面に応じたプレーの選択ができるようになってきている。コーチングの質・量も増してきており、真田の経験は着実に伝授されているようだ。

[相手方好印象選手]
●佐藤 豪 (3年・FW): 高さは勿論、ボールを受ける前の動きと球離れが良い。スピードもあり、石垣の手を焼かせた。
●山崎 航太 (2年・左SH→左FW): キレのある動きと素早いパス出しのできる選手。運動量も豊富で、戦術のキーマン。


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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