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2005年10月29日(土) Jユース杯 横浜FC戦 (H)

05年10月29日 (土) 14:00開始 清水エスパルス 三保グラウンド
 Jユースサハラカップ2005 第13回Jリーグユース選手権大会
 対 横浜FCユース ※45分ハーフ
 天候:雨

▼布陣
先発:                後半42分〜:
−−−−−−長沢−−町田−−−−−− −−−−−−−−前田−−−−−−−−
−−八木−−−−−−−−−−小泉−− −−八木−−−−篠田−−−−神田−−
−−−−−−柴田− 佐野諒 −−−−− −−−−−−−−西澤−−−−−−−−
− 佐野克 −高野−−石垣−−渥美−− −−高野−−鍋田−−石垣−−渥美−−
−−−−−−− 山崎晃 −−−−−−− −−−−−−− 山崎晃 −−−−−−−
控え:吉田、鍋田、池田、西澤、神田、前田、篠田
交代:前半37分:町田 →篠田
   前半42分:小泉 →神田
   後半10分:佐野諒→西澤
   後半16分:長沢 →前田
   後半28分:佐野克→鍋田 (高野を左SB、鍋田をCBに)

横浜FCユース:
先発:                後半21分〜:
−−−−−−07−−13−−−−−− −−−−−−09−−−−−−−−−−
−−−−−−−−10−−−−−−−− −−−−−−−−−−13−−−−−−
−−17−−18−−19−−06−− −−16−−18−−19−−14−−
−−−−05−−04−−03−−−− −−−−05−−04−−03−−−−
−−−−−−−−01−−−−−−−− −−−−−−−−12−−−−−−−−
交代:後半11分:10→16 (そのまま左WBに)
   後半15分:06→14
   後半21分:01→12、07→09


▼試合展開

 約2ヶ月ぶりとなる公式戦。レギュラー格の桑原卓・岩本・前田 (GK)・山崎竜を欠く陣容。岩本以外は先週の練習試合に出場しているので、軽い怪我で大事を見たというより、チーム戦略上の理由からかもしれない。例年、清水は秋口、最後の大会となる3年生と、夏を一つ越えて逞しくなった1年生が優遇される傾向がある。この日は前田 (GK) を除いて3年生全員が出場、更に1年生を飛び越えて、Jrユースから前田 (FW) と西澤を抜擢した。
 横浜FCは、Jユースカップ参戦3年目の若いチーム。クラブ選手権関東予選では勝点1どころか得点1も上げられず、マリノスには0−10、FC東京には0−11と完敗。このJユースカップでも、既に甲府に1−5、京都には1−4、0−4で3戦3敗の状況。まずは結果よりも、一戦一戦の経験の積み重ねが大切な段階である。

[前半]
 横浜はよく戦い、積極的なプレスで清水に中盤を作らせない。しかし、清水は岩本が抜きでも180cm超の選手を3人揃える高さがある。5分、自陣から石垣のFKに長沢のバックヘッドで初シュートを記録すると、8分に八木の左CKを中央で石垣がヘッドを叩き付けるがファーに外れ、更に八木が拾い直して左クロスにもう一度石垣が頭を合わせると、上手くループ気味にGKの腕を越えるが、バーに弾かれる。14分には40M余り距離を残した位置から、石垣が強烈な直接FKをお見舞いするが左へ。続けて15分の八木の左CKも長沢が中央で合わせたが、宇宙を開発した。
 19分、スローインからCH佐野諒、左SH八木と繋いだボールをFW長沢が頭で裏に流し、飛び出した佐野諒がボレーを放つが、大きく右へ。ようやく流れの中から一つ好機を創るが、やはりセットプレーだけでは事態の打開は難しい。展開が膠着してきた23分、横浜の速攻、大きくなったパスを右SB渥美がスライディングでカットしたところ、横浜・左WB17番が雨で滑りやすい影響か、足の裏を見せて突っ込んでしまう。審判の判定は、一発退場。動揺する横浜に対して25分、CH柴田が左にクサビを入れ、溜める八木の外を回って左SB佐野克がパスを受ける。そこから直角方向転換、身体能力による爆発的ダッシュで、一気にゴールラインに沿ってPA内へ、速く低いマイナスのクロスが中央、GKとFW町田の間を抜けると、ファーで長沢が的確に合わせて、清水が先制した。1−0。

 相手が一人減り、ようやく中盤でパスを回せるようになった清水、畳み掛ける。28分、渥美の右アーリークロスから長沢のヘッドは左に流れるが、柴田がフォローして後ろに戻し、八木のクロスを潰れた町田の裏で長沢が合わせるが、右に外れる。29分、佐野克の突破から得た左CK。八木の速いキックが沈み込んだところ、中央で佐野克が体を屈ませながら頭を合わし、2−0。33分、八木が左サイド突破からパス、内側を併走していた町田が胸トラップで巧くPA内に侵入し、キープから後方に流すと佐野克が突っ込んできたが、シュートは右に外れた。39分、八木のスローインから長沢、佐野克、長沢、佐野諒と繋いでボールを中央に持ち込むと、佐野諒が右オープンスペースにスルーパス。抜け出した小泉が入れた激しく回転の掛かったふわりとしたクロスを、遅れてニアに飛び込んできた長沢が強烈なヘッド。完璧な形で3点目を奪った。3−0。
 ロスタイムには佐野諒が切り返しから中央突破、ボールを浮かせて次のDFと交錯しつつ前に出ると、スルーパスでお膳立て。FW篠田が抜け出してシュートは、飛び出たGKが弾き、だが諦めずこぼれ球を自ら詰めるが、空のゴールを守るDFに弾き出された。珍しく篠田が決定機を沈みきれず、前半を折り返した。

横浜FC      清水エスパルスユース
0(0) シュート 19(8) ○長沢、×佐諒、×柴田、×石垣、×石垣、○八木、○石垣、×長沢、×佐諒、◎長沢
               ×長沢、×長沢、◎克彦、×克彦、×長沢、◎長沢、×石垣、○篠田、○篠田
0(0) 右クロス 7(2) ○小泉、×渥美、×渥美、○渥美、×小泉、◎小泉、×神田
0(0) 左クロス 7(4) ×八木、○八木、×八木、×克彦、◎克彦、○克彦、○克彦
0(0) 右側CK 1(0) △八木
0(0) 左側CK 4(4) ○八木、○八木、◎八木、○八木
0(−)  犯OS  2(−) ・町田、・八木
8(2) ファウル 11(0) ・克彦、・長沢、・柴田、・柴田、・長沢、・高野、・長沢、・長沢、・石垣、・八木
               ・篠田

[後半]
 2分、渥美のスローインから右SH神田がクロスを入れ、鋭くニアに飛び込んだ長沢が惜しいシュートを放ち、後半も清水ペースかと思われた直後の3分。長沢がポストで戻したボールを横浜・FW13番が拾ってドリブル、速攻を受ける。長沢自ら奪い返しに戻り、一度はカットに成功するが、そのこぼれ球もFW7番が拾う。CB石垣が潰しにいくが、素早く左オープンスペースに捌かれ、再び13番が突進。なおも追いすがる長沢より先に右足で左クロス、と判断したGK山崎晃が飛び出すが、ボールは激しく巻いてゴール方向へ。必死に後方に体重移動する山崎晃の努力空しく、3−1。8分、清水は佐野克の左アーリークロスがDFに弾かれて右に流れると、神田がフォロー、相手を引き寄せてスルーパスを送る。神田を追い越した渥美のクロスを長沢が高い打点で叩き付け、4−1。失点に絡んだ長沢が、すぐに取り返してみせた。
 すると清水は10分に西澤、16分に前田と2人の中学生を投入。暫く流れが停滞するが、18分、右CKを篠田が速やかに開始、渥美のアーリークロスを中央で神田がアクロバティックにボレーを放つが、バーに弾かれる。その後のゴールキックを跳ね返すと、今度は左から佐野克がアーリークロス。PA内中央で篠田がマークの前で、体を捻って左足で強烈ボレー、5−1。直前の神田のプレーを見事に成功させてみせた。更にその直後には篠田のパスからFW前田が抜け出てシュートを放ち、続けて20分、PA左角手前で溜める篠田を追い越した八木がスイッチ、最高速でPAを左横から突入し、速いグラウンダークロスをファーで、いつの間にかゴール前に飛び出した柴田がスライディング、6−1。柴田はこんなところまで、トップの伊東に似てきた (笑)。

 28分、佐野克に代えて1年生の鍋田。高野が左に回ったため、中心軸に鍋田・西澤・前田と若い選手が並んだことになった。それでも篠田の盛んなゴール前の動きを軸に清水の攻勢は続き、33分にはCH西澤が奪うや否や鋭くスルーパスを送り込むが、篠田のシュートは左へ。36分、敵陣右奥のスローインを受けた前田が、得意の「ダンス」…両足イン・アウト双方を使う激しい切り返しとまたぎフェイントから、彼の隠れた長所である急加速を活かしてPA内に侵入してクロス、篠田が何とか胸で合わせるが当然弱く、GKがキャッチ。だが、中学生がそれぞれの持ち味を見せつけた。
 42分、なんでもない中盤のパスに、柴田が後ろからスライディング。雨で滑ったせいかもしれないが、相手の足を削って退場。だが、判定以前の問題 (判定も妥当) として、伊東では見られない非常に不必要なファウルだった。中心から柴田が抜けてみると、実はピッチに残るレギュラー格は石垣・高野のみ。清水に動揺が走る。ロスタイム、やや厳しい判定を石垣が受け、距離35MほどのFK。横浜19番が、前半の石垣のお株を奪う強烈な直接FKを、しかも枠内にお見舞いするが、GK山崎晃が弾き出して、左CKへ。13番のキックは、またも巻いて直接ゴールを狙うもの。舐められてたまるかと、今度は山崎晃がボールを掻き出し、DFが頭でクリア。が、小さく、PA手前で横浜19番?が頭で押し戻すと、DF数人の足が空を蹴り、落ちたボールを横浜5番が掬い上げるようにボレー。これがGK山崎晃の上を越えて決まってしまう。6−2。
 この得点後、すぐに試合終了。レギュラー格以外の選手を多く試すことはできたが、不必要な失点と何より柴田の出場停止によって、後味の悪い試合となった。

横浜FC      清水エスパルスユース
4(4) シュート 17(6) ×長沢、◎長沢、×篠田、○八木、×神田、×神田、◎篠田、×前田、◎柴田、×克彦
               ×篠田、○篠田、×篠田、○篠田、×柴田、×神田、×西澤
2(1) 右クロス 8(4) ×佐諒、○神田、◎渥美、○渥美、○神田、×渥美、×前田、○前田
0(0) 左クロス 5(4) ×克彦、○篠田、◎克彦、◎八木、○高野
2(0) 右側CK 2(0) ×八木、△篠田
0(0) 左側CK 2(0) ×八木、×八木
0(−)  犯OS  1(−) ・篠田
3(2) ファウル 10(2) ・篠田、・篠田、・篠田、×渥美、・渥美、・前田、・柴田、・前田、・西澤、×石垣


▼試合結果

清水エスパルスユース 6−2 横浜FCユース
 得点:前半27分:清水・長沢 駿 (佐野 克彦・左クロス)
    前半30分:清水・佐野 克彦 (八木 和秀・左コーナーキック)
    前半40分:清水・長沢 駿 (小泉 慶治・右クロス)
    後半03分:横浜・13番   (7番?  ・スルーパス)
    後半08分:清水・長沢 駿 (渥美 直人・右クロス)
    後半19分:清水・篠田 悠輔 (佐野 克彦・左アーリークロス)
    後半20分:清水・柴田 和也 (八木 和秀・左クロス)
    後半44分:横浜・5番   (19番?  ・スルーパス)
 警告:前半15分:横浜・17番   ※反スポーツ的行為
 退場:前半26分:横浜・17番   ※乱暴な行為
    後半42分:清水:柴田 和也 ※乱暴な行為


▼選手寸評

[私撰MVP]
●長沢 駿 (2年・FW)
 ボレー、ニアに飛び込んで頭、ファーで高く跳んで頭、と異なる形でクロスに3度合わせ、ハットトリックを達成。それ以外の形も含め、61分間でシュート9本。シュート精度に難があるが、高さと速さと判断の良さで、PA内を完全制圧した。

[私撰MIP]
●佐野 克彦 (2年・左SB)
 1得点2アシスト。裏に飛び出し切れ込んでの低いクロスに、高い位置からピンポイントアーリークロスと、キックの種類が豊富なところを見せた。長沢もそうだが、点差や相手に関係なくよく走っており、精神的な充実と自覚を感じさせる。

●八木 和秀 (3年・左SH)
 2アシスト。守備面の脆さを佐野克に支えられ、高い位置に残って精度の高いキックで貢献した。プレー幅や視野の狭さは課題だが、ボールをキープできる技術があり、自ら持ち上がることも、溜めて佐野克の攻め上がりを引き出すこともできる。


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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