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2005年03月01日(火) 今年度的清水エスパルスユース 2005年度版

▼予想布陣

−−−−−−−−−− 長沢駿2 −−−篠田悠輔3−−−−−−−−−−
         (町田朋弥2)
−−桑原卓哉2−−−−−−−−−−−−−−−−−−−小泉慶治2−−
                          (谷野由紘3)
−−−−−−−−−−高野美臣3−−−山本真希3−−−−−−−−−−
          (池田康彦2)
−−佐野克彦2−−−石垣勝矢3−−− 岩本大2 −−− 桑原彬2 −−
                          (渥美直人2)
−−−−−−−−−−−−−−前田陽平3−−−−−−−−−−−−−−

 名前の横は学年。
 昨年の主力で、ユースを卒業した3年生はGK風間、DF村越、MF枝村・岡村、FW鈴木真。だが昨年は下級生が起用された試合も多いため、GK前田、DF佐野、FW篠田・長沢・町田らが十分に経験を積んでおり、問題なく新チームに移行されそうだ。同時に今年は上級生、特に2年生の層が厚く、新入生がレギュラーを奪うには苦しい1年になりそう。途中交代されやすいFWあたりがチャンスだが、U-14NTCの滝戸ですら、山崎竜との競争に勝たねば出場すら危ぶまれる。一方で菊地・浩太、枝村や真希らをJrユースから昇格させ、積極的に起用してきた行徳監督だけに、前田陽あたりのユースデビューがあるかもしれない。
 それでは、今年もポジションごとに戦力をチェックしてみよう。


▼FW
1st  ○長沢、△町田、△竜男、△滝戸、×藤牧
2nd  ○篠田、○町田、△陽平、×八木

 駒数は昨年から豊富だったFW。鈴木真はユースを卒業したが1年生3人が順調に成長し、下から滝戸も昇格してきた。昨年は絶対的エースがおらず、石垣や真希をFW (トップ下) にコンバートすることになったが、今年はその必要はなさそうだ。
 能力・相性的には、篠田 (3年)・長沢 (2年・U-17代表) の組み合わせがベストか。絶対的な決定力と瞬間的なスピードを持つ篠田に、足下でエレガントなポストプレーを見せ、徐々に長身も活かせるようになってきた長沢。ただ、2人とも少々怪我がちで、その間に町田 (2年・元U-15代表) が猛チャージを掛けている。篠田と同タイプのストライカーだが、スタイルが固まっている篠田に比べてプレー幅を広げており、PA外での仕事や周りを活かすプレーも忠実にこなしている。山崎竜 (2年) は、実はこの4人の中で最も空中戦が強い。泥臭いプレーでレギュラーを狙える位置にいる。
 比較的空中戦に強い選手が少ないので、滝戸 (1年・U-14NTC) にもチャンスはあるだろう。昨年のJrユースでは1年間、CHを担ったが、CHの候補に事欠かないユースではFWで競り合いの強さを活かしたい。DF登録で長身の外部加入選手、藤牧 (1年) も前線で起用されていたとの情報がある。一方、セカンドトップの隠し球なら、やはり前田 (中3・U-15代表)。Jrユースでは圧倒的なテクニックでピッチで踊りまくっているが、この選手は上のレベルに合わせた確実なプレーもできる。八木 (3年) は、FW以上に層の薄い左SHでの起用がメインになりそう。


▼MF(ハーフ)

中央 ◎真希、○高野、○池田、△谷野、△神田、×滝戸、×佐諒、×岩本
右  ○小泉、○谷野、△柴田、△伊藤
左  ◎桑卓、△八木、×小出、×佐諒

 昨年、怪我がちの枝村に代わって大車輪の活躍を見せた山本 (3年・U-18代表) が、トップに呼ばれない限り、そのまま中核を担うのは間違いない。長短緩急を使い分け、試合を創る能力を持った枝村の代わりになる選手は「いない」のが現状だが、今年は山本のチームとして違う姿を見せることになるだろう。
 その山本、今年はセンターハーフとして文字通りチームの「中心」を担うことになりそうだ。彼の長所は数多くあるが、ドリブル・ミドルシュート・低く速く正確な縦パスを駆使して、チームを縦に加速させる推進力を有する点が、CHとして重宝される。カカに代表される現代型トップ下に必須とされる能力だ。となると、相方は山本が前に向かった背後を守れるタイプが求められるが、それを高野 (3年) と池田 (2年・U-16NTC) が激しく争っている。共に運動量豊富で球際にしつこく、守備力に不安はない。ただ、DFからコンバートながら、高野は山本同様に攻撃的な縦パスを果敢に狙うことで、池田を一歩リードしている印象。池田も得意の左右に振り分けるダイアゴナルフィードで、アピールしてきたいところだ。
 3人に続くのが、谷野 (3年・後述) と神田 (2年・U-14NTC)。谷野は攻守に競り合いに強く、基礎技術も確かで、確実に計算できる戦力だ。神田はゴール前でアイデアが豊富なファンタジスタ系。体ができれば、他に似たタイプがいないだけに面白い。佐野諒 (1年・県選抜) もファンタジスタだが、神田より更に線が細いだけにまずは体づくりの1年か。競り合いと正確なフィードが持ち味の滝戸 (1年・前述) は、似たタイプが多いだけに別の色を見せていかないと厳しい。最後に岩本 (2年・後述)。ここ数年ずっとCBで固定されており、そろそろコンバートがあってもおかしくない。

 さて、今度はサイドハーフの候補を考える。今回は例年とは逆に左から。というのは、左は桑原卓 (2年) でほぼ決まった感があるからだ。昨年、精力的な運動量で左SBのレギュラーを担った桑原卓は、ドリブル・ラン・クロス・フィードと攻撃の幅が広く、守備でもオーバーラップした左SBと入れ替わった時は勿論、内に絞った時もソツがない。八木 (3年) は縦のスペースに抜ける動きに良いものがあるが、攻守のプレー幅で桑原卓と大きな開きがある。Jrユース時代はこのポジションを担った小出 (2年・元U-14NTC) は、まず怪我を治すことが先決。佐野諒 (1年・前述) は、スペースのあるサイドの方がその技術を活かせるのではないか。
 一方の右サイドは、小泉 (2年) と谷野 (3年・元U-14NTC) が有力候補。経験という点では、間違いなく谷野。当たりに強くてキックが正確、CHや右SBでの経験もあるので流れの中でポジションが入れ替わっても違和感がない。ただ、行徳監督は攻守のバランスを重視する傾向があり、左にバランサーの桑原卓を使うなら、右にウイング型の小泉が使われる可能性が高い。小泉はスペースへのランだけでなく、ドリブルで相手に果敢に挑む。柴田 (3年) もスピードのあるウイング型だが、積極性で一歩、後れを取る。伊藤 (1年) もまた、ウイング型。先輩2人を上回る積極性を見せることができるか。


▼DF

中央 ◎石垣、◎岩本、○克彦、△高野、△藤牧、×鍋田、×江守、×渥美
右  ○桑彬、○渥美、△尚希、×真希
左  ◎克彦、○桑卓、△江守、△鍋田

 村越が抜けたCBは、石垣 (3年・県選抜) と岩本 (2年・U-16NTC) のコンビが基本になりそう。空中戦チーム最強を誇る石垣は、昨年FWで経験を積んだことで相手の動きが分かるようになり、マークを外すことが少なくなった。対人守備は安定している。逆に岩本は読みが鋭く、スペースをカバーできるタイプ。正確なダイレクトロングフィードで、最後尾の司令塔にもなる。良い補完関係にあり、後は連携を深めていくだけだろう。
 ただ、昨年CBで起用されていた佐野 (2年・後述) と高野 (3年) が他のポジションで定位置を任されそうなため、実質上の選手層がかなり薄くなっている。ジャンプ力を含む瞬発力があるとはいえ、166cmの渥美 (2年) を起用するのは非常事態にとどめたい。いきなり1年生が務めるには厳しいポジションだが、藤牧 (1年)・鍋田 (1年)・江守 (1年) にはチャンス。ただ、外部参入組の2人がどこまでやれるかは未知数で、昨年Jrユースのレギュラーとはいえ、170cmの鍋田もどこまで通用するか。場合によっては、池田 (2年・前述) や滝戸 (1年・前述) がコンバートされる事態になる。

 サイドバックは、まず右から。Jrユース時代と同様、桑原彬 (2年) と渥美 (2年) のポジション争いが激しい。桑原彬は弟の卓哉と共に昨年最も伸びた選手の一人で、課題だった当たりの脆さが改善、一方でフィードとカバーリングに長じている。渥美は小柄ながら運動能力に恵まれ、後方からもう一人のウイングとして攻撃に絡む。ただ、前方にウイング型のSHを置くことが予想されるため、それを上手く使える桑原彬が一歩リードか。昨年Jrユースレギュラーの桑原尚 (1年) は、どちらかと言えば渥美に似たスピードが武器のSB。ただ、まだフィジカル的に競り合いに弱い。この3人以外では誰かをコンバートすることになり、山本 (3年・前述) 以外にも柴田 (3年)・谷野 (3年・前述) に可能性がある。
 左は昨年レギュラーの桑原卓 (2年) が1列前に上がりそうなため、佐野克 (2年・U-17代表) の定位置になりそうだ。ここ2年間、CBで起用されてきたが、元々はこのポジションの選手だけに守備は勿論、攻撃にも意欲的。体格とスピードを前面に押し出して相手を蹴散らす姿は、清水にない力強さがある。左サイドは鈴木真と岡村が卒業したため、佐野克と桑原卓の2人のレフティの存在が際立っており、それに続く人材が少ない。三菱養和のレギュラー左SB江守 (1年) や、スピードと堅実なプレーが持ち味のレフティ、鍋田 (1年) に期待したい。


▼GK

GK ◎前田、○晃太、×吉田

 基本的に前田 (3年・元U-16代表) と考えて問題ない。身体能力が高いため空中戦に強く、キックは飛距離十分。思い切りの良い飛び出しを見せ、守備範囲を広げている。ただ、昨年半年以上にわたった怪我のブランクの影響は大きく、集中力を切らす場面が散見される。そのため、山崎晃 (2年・二種登録) にもチャンスは十分にありそうだ。昨年、まだ身長が伸びていた晃太は未だ細身のままだが、それでも徐々にパワーをつけてきた。元々シュートへの反応は鋭いだけに、これからジャンプ力がついてくれば化けそうだ。昇格した吉田 (1年) は穴の少ない好選手だが、前田に挑むには何か自分だけの武器がほしいところ。


▼筆者私案


−−−−−−−−−− 長沢駿2 −−−篠田悠輔3−−−−−−−−−−

−−−−−−−−−−−−−−山本真希3−−−−−−−−−−−−−−

−−−−−−桑原卓哉2−−− 岩本大2 −−−池田康彦2−−−−−−

−−佐野克彦2−−−高野美臣3−−−石垣勝矢3−−−町田朋弥2−−

−−−−−−−−−−−−−−前田陽平3−−−−−−−−−−−−−−

 昨年3−4−2−1や4−1−4−1など様々なシステムを体験しただけに、今年は4−4−2の予想布陣どおりで良いと思うが、一種のお遊びということで。基本コンセプトは3年・1年生は特徴を最も活かせるポジションで、2年生は特徴を最も伸ばせるポジションに置いてみること。

 ACミラン型4−3−1−2。GK+DFラインは一人を除いて、Jrユースの時と同じである。GKに前田。DFラインは左から佐野克・高野・石垣までは問題なかろう。佐野克と石垣の特徴は説明したとおり、高野は170cmと小柄だが、岩本同様スペースカバーに長け、ロングボールの落下地点の予測とクリアが正確。そして、町田の右SB! 点取り屋を自認する彼には不満だろうが、DFの立場を理解するのも良い経験だ。同時に彼の持ち味であるスペースへの飛び出しと、最近冴えを見せているドリブル (フェイント) を磨くこともできるだろう。
 中盤は3ボランチ+1トップ下。ピルロ役には、憧れの選手がネスタな岩本。枝村が卒業した今、後方からロングフィードで試合を組み立てることに関しては、岩本が最も優れていると思う。ピルロと違い、守備力にも期待。池田はカフーに対するガットゥーゾと同様に、攻撃参加した町田の穴を豊富な運動量で埋めてもらう。桑原卓はボランチだが、セードルフ並に攻撃参加して積極的にミドルを狙ってほしい。せっかく良いキックを持ってるのだから。トップ下の山本に関しては、説明不要。彼がいるから、トップ下を置くシステムを採用する意味がある。
 FWはあまりイタリア (ミラン) っぽくない2人。だが、横からのクロスよりも、縦へのクサビ・スルーパスを受ける形を得手とする点で、いささか類似点があるか。スペイン仕込みの篠田は、ゴールにボールを流し込む技術に偏重したFW。ミランで言えば、インザーギ? シェフチェンコと言うには語弊のある長沢は、クライファートというか、イブラヒモビッチというか、クラニーというか、そんな感じの長身変則派。コンバートも試したいが、彼に関しては中3秋にCHからFWに再コンバートされてるので、ユースの3年間はFWのままでいいかもしれない。

 …お遊びなんで、「○○選手をなぞるなんて、○○選手に失礼だ!」なんて批判は、勘弁ください。


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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